Cooking in Seattle
英語圏の出張で同じところに連泊ならば極力キッチン付きのホテルに泊まり,鉄鍋を持参します.日本と違って英語圏のホテルにはキッチン付きは珍しくなく,掃除やリネンサービスが簡略で割安なところもあります.
英語圏はざっくり言って,スーパーや市場で買う食材はごく真っ当でも,現地シェフの手にかかると(失礼ながら)どうしてこんな味になっちゃうの?とか,どうしてこんなに高いの?ということがままあり,自炊の経済性が高いからというのも大きな理由です.もちろんさらに大きな理由は現地食材を使って料理するのが楽しいからです.しかしヨーロッパの大陸側や日本を含むアジアなら鉄鍋は持っていきません. ペイしないし,外食が充分美味しいからです.
今回のシアトル出張では,ホテルから徒歩数分のところにWhole Foodsがありました.
なぜこんなところにプライム会員のことが? と一瞬思いましたが,WholeFoodsはアマゾンに買収されていたんでしたね.Prime members save more.という青いサインボードを見て,WholeFoodsのお客さんにアマゾンプライム会員になってもらう誘導なのだと気づきました.スーパーでの食料品の買い物って,数百円であることはめったになくて,だいたい数千円相当ですよね.これにいちいちアマゾンのポイントがつくとなると結構大きい.日々の生鮮食料品の買い物も,通販も,プライム・ビデオも,アマゾンミュージックも,キンドルも.
アマゾンプライムの最新作「ジャック・ライアン」が,これまで地上波全国放送(ABC,NBC,CBSなど)を見ていたようなお客さん向けのわかりやすい作り(映画マニア向けとは違う)という意味でこの映画はアマゾンプライム・ビデオの将来型であり,アマゾンが例えばCBSを買収しても不思議ではない,という批評記事を札幌で読んでなるほどと思ったばかりでした.
WholeFoodsで買ったラムチョップ.これだけ厚いと肉温度計があったほうが安心です(持参しました).
(写真上)ラムチョップとラタトゥイユ.ワインは最近好きなピノ・ノワール.
(写真下)翌日乗ったUberのドライバーが,シーフードレストランに勤務しているというので,いまのシーズンのお薦めシーフードを尋ねてみたら"King salmon and king prawn."ってことだったので,早速大学(University of Washington)の北側にある University Seafood & Poultry Companyに行ってキングサーモンを買ってきました.
普段サーモンは鮭フレークぐらいしか食べないのですが,トップシーズンだと言われると,熊でなくても試してみたくなります.この店員(Andrew)は食いしん坊らしい感じで,前回(17年3月)来た時も親切にロブスターの調理法を教えてくれました.
今回は,
私「レモンを絞るのがいいよね? ハーブは?」
Andrew「サーモンに充分味があるので,ディルくらいにしとくほうが」
私「(むむ,やはり,お主できるな)」
A「あと,油はあんまり使わずに火から遠ざけてゆっくり焼くんだ」
私「(なるほどBBQか炭火焼きを想定しているんだな)」
油はあんまり使わずにと言われて,いつものブリのグリルの調理法を思い出しました.バター(とサラダオイル)で皮側をじっくり(フチが白くなるまで)焼いたあと,バター(とサラダオイル)を捨ててしまって裏返して油ほとんど無しで焼き上げる.こうすると皮がパリパリ,中がジューシーで最高です.焼く前に小麦粉か片栗粉をふればさらにパリパリ度が上がるのですが,サーモンの皮の場合,粉無しでもかなりパリパリです.
なお,こんだけ身が厚いと(これでも薄目にしてもらったんです),中まで火が通っているか不安になるので,日本から持参した肉温度計で,58度になるまで待ちました(ちなみに肉類はどれも最適温度が軒並み60-80度で,肉で一番低いのが牛肉のレアの60度.豚はミディアムで71度,ウェルダンで77度です.豚のレア欄に記載はなく,豚はレアで食べちゃ駄目ってことですね).
なおなお,写真中央奥にある紫地に金色のW文字は,立教と早稲田の方々にはconfusingですが,訪問中のUniversity of Washingtonのスクールカラーとアイコンです.
(写真下)翌日はking prawnを買い,セロリと炒めてみました.正解.
(写真下)このあと肉の日をはさみ,逆流性食道炎の症状があるので弱気になり,蒸し料理にしました. 良いタラで,駄目にしちゃったら嫌だなと思いながら,電子レンジ蒸し.トマトを載せ,塩・胡椒・ドライハーブとオリーブオイルをかけてチン. トマトは缶詰のカットトマトならもっと良かったかも.
(写真下)最終日は舌平目. 塩・胡椒・ニンニクでセロリとバター炒め. セロリは普段ラタトゥイユとカレーくらいにしか使っていなかったので,今回魚と炒めることを覚えました.
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