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2016年10月 5日 (水曜日)

本気でリーダーシップ人材を求めていますか?

 昨日講演していて思いついたのですが、新卒でも中途でも、採用にあたって、「当社はリーダーシップをもった人材を求めています」という企業が、本気で新人のリーダーシップを求めているかどうかを手早く識別する方法があるのではないでしょうか。
 (1) 面接だけでリーダーシップを見極めようとしていないかどうか。見極めようとしていたらまずアウトです。なぜかというと、リーダーシップはその場での態度とか人事の方々が見抜けるとおっしゃる「潜在力」ではなくて、「過去の」リーダーシップ実績で見るのが一番確実だからです。本気でリーダーシップのある人材を採ろうするなら、根掘り葉掘り過去の実績の状況や経緯や証拠や証言を聞き出そうとし、文章の提出を求めるはずです。
 (2) 社内でもし360度フィードバックを行なっていたら、それが人事考課に使われているかどうか。360度リードバックはリーダーシップ開発の非常に有力な方法の一つですが、これが給与にリンクしてしまう(つまり「フィードバック」というより「評価」)と、そのことが回答を歪めることが知られています(例えば、辛い評価をつけることの多い人は噂になるとか、報復されるとかの可能性を考えるだけで、多くの人は無難な回答しかしなくなる)。本気でリーダーシップのある人材を採ろうという企業は採用後もリーダーシップを開発し続けるはずで、そうであれば考課・査定と切り離した360度フィードバックを行うはずだからです。
 他にも「リーダーシップ人材を求めると称する企業の本気度識別方法」があるかもしれませんね。例えば、リーダーシップ研修と称して、功成り名を遂げた偉い「リーダー」の講演を聞かせて終わりにしてないかどうか、とか。

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