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2016年8月21日 (日曜日)

高校リーダーシップ教育への新しいアプローチ

昨日の立教リーダーシップカンファレンスの最後に、「リーダーシップ教育の今後10年」と題して結構クレージーな未来図を提示したつもりだったけれど、会場の反応は「え、そんなにクレージーでもないけど?」が多かった感触で、かえってこっちが驚いたというか、励まされました。そのなかでも言いましたが、高校には、現状のままでも、体育祭・文化祭・合唱コンクール・部活など、顔なじみのメンバーでおこなえる初歩的なリーダーシップ練習場面の宝庫。そこに中間振り返り・最終振り返りを導入して、リーダーシップ向上に役立てるのはすごく魅力的なプランですよね。高校側としても、何のためにそういったイベントや部活があるのかについても「生徒全員のリーダーシップ向上のため」という明快で説得的な目的設定ができちゃいます。振り返りを促すための要員は、各高校にコーチング(など)ができる教員か外部スタッフが少人数居れば済むのじゃないでしょうか。クラスや部を巡回して短時間の振り返りセッションをおこなって、改善計画を共有するよう促せばいいのです。
 ここ三年くらい私が言ってきたように、正課授業内でアクティブ・ラーニングをせっかくやるなら、ついでに「君らが今日発揮したリーダーシップを教室外でも発揮してごらん」と促す形でリーダーシップ教育を始められますよ、という方法もいいですが、逆にこうした正課授業外でのリーダーシップ向上から始めて、そこで身についた生徒のリーダーシップを正課授業クラス内のアクティブラーニングで発揮してもらうというアプローチもなかなか魅力的だと思います。
 10年で多くの高校でこういったリーダーシップ教育が行われるようになって、大学に入学する頃には、同級生のなかならばリーダーシップを発揮できるような1年生が続々入学するようになる。そうしたら大学のリーダーシップ教育はどうするの?という心配もついでにしちゃいましょうか。大学のリーダーシップ教育にもまだまだ仕事があります。例えば、(1)面識のない人同士や、上司・先輩に対して発揮するような、より上級編のリーダーシップの練習、(2)他者のリーダーシップの開発や組織開発の練習、(3)高校まででリーダーシップをつけそこなった人のセカンドチャンスの提供、等をすればいいんです。Is this crazy?

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