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2016年7月の7件の記事

2016年7月28日 (木曜日)

「日本の人事部」インタビュー後編掲載

先週の前半に続き、『日本の人事部』にインタビュー後半が掲載されました。

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2016年7月21日 (木曜日)

「日本の人事部」インタビュー掲載

『日本の人事部』「キーパーソンが語る人と組織」シリーズに、小生のインタビュー記事「権限、役職、カリスマ性がなくても発揮できる職場と学校をつなぐ『リーダーシップ教育』の新しい潮流(前編)」が掲載されました。後編は来週金曜日です。

https://jinjibu.jp/article/detl/keyperson/1470/

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2016年7月17日 (日曜日)

LD発、OD経由、FD行きの旅

 明日のワークショップの準備をしていて思いついたことがある。(1)いつも職場や学校で顔を合わせているメンバーでフィードバックし合いながらリーダーシップ開発をおこなえば、それは自然な形でOD(組織開発)になる(アクション・ラーニングも同様)。ふだん会わない人とリーダーシップ開発をおこなえば(講習会とか集合研修)その限りではない。
 (2)大学でいつも顔を合わせる学生同士でリーダーシップ開発を行なえば、それは学生の組織(学年とかクラスとかゼミとか)の開発になる。毎年続けていればそれが組織文化の形成にも影響する。
 (3)そのリーダーシップ開発プログラムを実行するうえで学生と教員の相互フィードバックを組み込んでしまえば、教員たちを含んだ学部の組織開発になる。教員たちが学生を巻き込もうとして学生に巻き込まれる形での組織開発である。実はこれが最も自然なFD(教員の能力開発)なのではないか。
 (4)つまり、「リーダーシップ教育(LD)発、OD経由、FD行き」の旅である。少し前に書いた"No OD, no FD."はこの旅の一部なのではないか。実は立教経営の12年間にBLP周りで起きてきて、いまも起きている最良の部分のエッセンスはこれじゃないか。

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2016年7月12日 (火曜日)

タレントとスキル(2012年7月のFacebookより)

企業研修で世界的大手の会社が5月のデンバーのASTD総会に(当然のことに)出展していて、そのブースで「大学生のリーダーシップの測定をウェブ上の質疑応答で行なってくれるようなサービスはないか」と尋ねたところ、思い当たるものがあるので、担当者から連絡させる、と言っていた。昨日その担当者と会って話を聞いた。結論からいうと、やっぱりそう簡単なものはない、ということなのだが、その理由の一つがとても印象的だった。
彼らの提供する測定方法は、リーダーシップに必要ないくつかの要素を、タレント(ポテンシャル)とスキルに二分して個人個人について測定する。そして、スキルにあたるものを伸ばすためのフィードバックやコーチングを行うというのだ。タレント(ポテンシャル)にあたるものは伸ばしたり矯正したりするのは手遅れ(ないしコストがかかりすぎる)のでいわば諦めて、タレントがある人を新規採用する、あるいは昇進候補にすることが第一の目的だ、というのである。その意味では、人材の選別・採用と、それが完了した後の研修のためのツールなのだ。
そうしたタレントは4つくらいに分類されていて、筆頭にあったのは「適応力」だった。何がタレントで何がスキルかについて議論はあるだろうが、こうした見極めというか割り切りをするのは、採算を考えねばならないということ、対象者は社内にも社外にもいる、ということ、この2つが理由だろう。学校と企業は両方の面で違う。さらに、管理職昇進の対象になる年齢(早くて二十代後半か)と大学1年生は十歳違う。この時期の十歳はものすごく大きいので、大学生のリーダーシップ教育(あるいは他のジェネリックなスキルでも)にあっては、矯正・養成不能な部分の想定はもっと緩くとって十代の若者としての成長の可能性に賭けたほうがいいだろう。また、リーダーシップについていえば実は開発は大学時代より早いほうがいい。むしろ大学時代が最後の機会ではないかと思う。早ければ早いだけ「タレント」にあたる部分についても開発の可能性が広がるのではないか。

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2016年7月10日 (日曜日)

なぜ今、すべての若者にリーダーシップ教育が必要なのか

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本日発売、リクルート進学総研の高校生・高校教員向け『キャリア・ガイダンス』第413号に拙稿「なぜ今、すべての若者にリーダーシップ教育が必要なのか」が掲載されました。pdf版をダウンロードできます。

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2016年7月 9日 (土曜日)

立教SAが早稲田で活躍中


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早稲田LDPでは立教BLP/GLPとほぼ同じ仕組みで、クラスごとのSAと科目ごとのCA(コースアシスタント)を置いています。同じ科目の前年度までの受講者の中から希望者を募って(選考して)SAやCAになってもらうのですが、早稲田の場合初年度なので、SAやCAの成り手がいません。そこで、立教大学のBLPのSA経験者の三人に毎週早稲田まで来てSA/CAになってもらっています。立教でもBLPの初年度(2006年度)にはそういう先輩がいなかったので、日向野ゼミ・尾崎ゼミなどの2年生(社会学部産業関係学科生)ににわかSAになってもらって苦労させてしまったのですが、今回は立教で十二分に経験を積んだうえでの登板なので、安定感・チームワーク・リーダーシップは充分です。当初、SAやCAたちとどう距離感をとっていいのか分からなかったらしい早稲田生も、いまでは充分なリスペクトをもって接してくれています。2クラスしかない小世帯であることからSACAたちの授業改善提案の採用度はおそらく80%以上あり、やりがいも感じてくれているようです。全員立教の3年生であるSACAたちに対して早稲田生は1年生から4年生までおり、ほとんど全ての学部の学生がいるし、所沢キャンパスから来ている学生も居て、多様性は立教GLPよりもやや上かもしれません。その頼りになるSACAたちのうち二人が夏から留学してしまうのでまた補充しなくてはいけませんし、来年度をにらんで現早稲田受講生のなかから希望者にSACAインターンにもなってもらう予定です。


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2016年7月 1日 (金曜日)

AL問題提示の出前

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立教でも時々やっていたことですが、早稲田でもリーダーシッププログラムの中の異なる科目のあいだで学生に行き来してもらって(交換して)、学習機会を増やすことを始めました。先週もご紹介したように、いま早稲田でLD2という、「他者のリーダーシップ開発入門」の授業があり、毎週2コマ連続して「質問会議」をやっています。「質問会議」で扱う「問題」は、受講生のなかからだけ募っていると、段々ネタ切れになってきます。これは、学生には「自分で解決したい、緊急かつ重要で、ステークホルダーが何人か居る」ような問題はそうそうたくさんはないからです。

ちょうど、この授業と並行して、「LD1」という企業クライアントのつくPBL型授業(立教のGL101に相当)も開講されていて、問題解決についても、チームワークやリーダーシップについても毎週課題が山積しています。そこで、この問題をかかえたLD1(水曜5-6限)の学生のなかから希望者を募って、LD2(木曜5-6限)のクラスに呼んで、問題を提示してもらうことにしたのです。水曜の授業のあと運営スタッフ夕食会でこれを思いついて木曜朝に募集したらすぐ3人も希望者がいたので、木曜夕方に早速来てもらうことになりました。LD1のお試し版「トライアル」(2015年秋)の懐かしい受講生も偶然見学に来ることになったので、彼にも「最近何か問題かかえてないかい?」と尋ねたところ「たくさんかかえています。問題のない人生なんてつまらないです 笑」という頼もしい(?)返事が来たので、彼にも参加してもらうことにしました。No problem, no life.ですね。

こういう急な変更は、プログラムが小さいうちにこそ可能なので、いまガンガン試しておくのがいいのでしょう。BLPの2006-8年頃、立教GLPの2013-14年頃を思い出しています。プログラム内容は当時よりかなり進化していますが、小さいほうが機動的に運営できるという点は昔も今も共通です。

立教生が混ざっているという話は先週書きましたが、今週のこの写真で手前のグループの中にも立教生が二人。早大生のなかにも所沢キャンパスから来ている人が二人。来年度のLDPリクルータ(学生にこの授業のことを宣伝して勧誘する係)に立候補してくれた人も居ます。来週は多分、立教から来たベテランSAの大活躍ぶりについて書きます。

[7月2日追記]
立教では、問題をかかえているクラスにALコーチを派遣するという建付けにしていたのでロジスティクスが難しくなったけど、今回早稲田では逆に、ALの練習をしているクラス(LD2)に、別のPBL科目(LD1)で問題をかかえている学生が自発的に訪れるというふうにしたので全く別のロジになるし、相談意欲というか、問題のオーナーシップの点でも無理がないことを発見。立教GLPにも転用してみるかも。

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