持論・ルブリック・PM理論・最小3要素
永らくBLP/GLPでは、受講生各自のリーダーシップ持論(theory in practice)の進化を受講生のリーダーシップの成長のエビデンスとして使ってきた。「進化」しているかどうかは、何らかのリーダーシップ理論を使わないと判定できない。そこで用意したのがPM理論だった。
しかしPM理論は、持論の評価には使えるのだが、学生の行動が、リーダーシップ行動であるのかどうかを学生同士で判別したり、自分でリーダーシップ行動をとろうとするときに参照するツールとしては使いづらい。PでもありMでもあるという行動が多すぎるのである。そこで、2年ほど前から立教では、Kouzes&Posnerの5つの準則をさらに簡略化したリーダーシップ行動最小3要素(目標共有・率先垂範・同僚支援)を使い始めた(これは東京都立高校の新設必修科目「人間と社会」にも載っている)。
また、それにともなって、教室内(PBLのメンバー間)で発生しうるリーダーシップ行動を具体的に、難易度順・3要素別に例示したルブリックも、イノベスト社とともに開発して、早稲田の授業で試用を始めた。さらに、ルブリックに明示された行動だけをとっていればいいというふうに学生が流れていくのがもったいないので、「こんなリーダーシップ行動もあるのではないか」という学生からの改訂案作りも促して行きたいと考えている。うまく行ったら立教でも使ってもらうかもしれない。
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