全都立高校の必修科目でリーダーシップ教育開始
全都立高校の新設必修科目「人間と社会」(東京書籍)に、立教BLP/GLPと早稲田LDPで使っている「リーダーシップ最小3要素」がデカデカと載っています(第8章「チームで活動することの意義」p.36-39)。この科目は今年度から全都立高校で始まったもので、1年次から3年次のどこかで全都立高校で扱われねばなりません。
このことの意義はかなり重大です。まず、中長期的には、リーダーシップ教育が大学だけでなく高校でも本格的に始まったということです。かねてより、リーダーシップは全大学で教えられるべきものだと私は主張してきましたが、リーダーシップ発揮の機会に満ち満ちている高校生活のなかで始められるならもっと良いと思います。
短期的にも大きな意義があります。それは文科省の指導で全国の高校で始まったアクティブ・ラーニングとの関係です。「人間と社会」でリーダーシップの発揮のしかたを学んだ生徒が、アクティブ・ラーニングを試みている別の科目の授業に臨んだとしましょう。そこで「リーダーシップ最小3要素」を生徒が実行してくれれば、アクティブ・ラーニングは簡単に実現するのではないでしょうか? 先生が「質問は?」と促す。誰かが真っ先に質問するので「なんだ、そんな質問でもいいのか」と他の生徒も続く(率先垂範)、まだ質問していない生徒に「おまえどうよ」と促す(同僚支援)、最初は目立ちたいだけで手をあげていたけれど、質問すると理解が深まり教室も活性化することに気づく(目標共有)。そう、アクティブ・ラーニングとは、教室内で生徒がリーダーシップを発揮することなのです。高校だけではありません。リーダーシップのある高校生が大学に入ってくれば大学の教室もキャンパスも活性化します。
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