役割分担?
高橋俊之さんが、立教の学生には、チームにおける自分の目標として、雰囲気作りと書く学生が最も多いと書いていたけど、チーム全体としての目標としては、「役割分担」というのが結構多い。おそらく、負担を公平化しましょうねという発想から書いている場合が多いのかもしれない。しかしリーダーシップに関係するところではこの「役割分担」というのが誤解されがち。というのは、A君は○○の係、Bさんは△△の係、C君はxxの係、などと決めてグループ作業を始めると、誰の仕事なのか分からないという仕事が続々発生してくるのが普通。これは学生のグループワークでも職場でも普通でしょう。このとき、「私の仕事ではない」と知らんぷりするのは典型的なリーダーシップ不足の症状。「権限・役職・カリスマに関係のないリーダーシップ」を目指すなら、こうした仕事を「率先」して引受け、「こんな仕事に気づいたからやっておいたよ」と皆に報告することで、他の人にもそれを促すという「垂範」をせねばならない。皆がそれをし合うと良いチームになる。そのうちに、お互いの得意・不得意もわかってきて分担が定着してくることもあるが、それは当初決めた分担とは違ってくることもある。その意味で、「分担」は皆がリーダーシップを発揮した「結果として」「実績として」決まってくるものなので、最初の分担はごくざっくりした暫定的なものだということを共通認識として持っている必要がある。BL0あたりではこれは学生に言っておいたほうがいいかも(4月22日Facebookより)。
[追記]この元投稿はFacebookで、これについてはFacebookで松永正樹さんから「これは文化的な面で言うと、『ウチのことについては』という条件がつきますね。これさえ担保される状況なら今でも通用すると思います。」というコメントをいただきました。
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