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2015年8月24日 (月曜日)

Ag leadership

ALE (Association of Leadership Educators) の25周年記念カンファレンス (ワシントンDC) に行ってみて、ILAと違うのはHR関係のビジネスの人たちがほとんど居ないことについては既に書いた。もう一つ違いがあったのは、Ag leadership関係の教職員がかなりの数参加していること。Agとはagricultureつまり農業で、農業従事者のためのリーダーシッププログラムである。 (以下、推測を多く含む) もともとAg leadership開発のためのファンドや研修企業は数多く存在したようだ。それが大学の正課科目としても増えているということらしい。もともと、米国の場合、州立大学は、州政府に土地を寄贈され、地元の農業に役立つような農業関連研究・教育を中心として創立されたところが少なくない。また、Barron’sの大学案内によると、農学部の提供する主専攻として、”farm and ranch management”は人気のあるものの一つで、その教育目標には、leadershipも含まれている。今回のカンファレンスでもそれに関連するリーダーシップ教育科目の内容を紹介するセッションがあったが、内容は、経営学部・教育学部・工学部・学生部などで提供されている普通のリーダーシップ開発と大差ないようであった。
とすると米国の大学でブームになっているというAg leadershipの実態は、農業用の特殊なリーダーシップ教育というよりは、学生側からの潜在的需要を見込んでリーダーシップ教育の教員を(おそらく州立大の)農学部が採用しAg leadership programを始めたということかもしれない。ただ、教科内容は普通のリーダーシップ開発ではあっても、卒業後にリーダーシップを発揮する場面を考えると、企業などの組織のなかで発揮するリーダーシップというよりは、起業家や自営業のリーダーシップに近いものになるだろう(機会があったら上記の推測が当たっているかどうか確かめたい)。翻って、日本でも、農業の環境(規制・海外動向・気候・技術など)の変化は著しく、さまざまな自営農家・企業・流通業者・需要家・消費者が競争・交渉・連携を繰り返しているように見受けられるので、おおいにリーダーシップ教育への需要があるのではないかと思う。(7月19日Facebook投稿より)

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