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2014年11月の7件の記事

2014年11月 9日 (日曜日)

WIAL授賞式@Delhi

Withmike

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Last Friday I was in Delhi to receive the award plaque of WIAL Client of the Year Academic Sector. The plaque was given by Dr. Michael John Marquardt, Professor at George Washington University (Left). What I wear looks casual, but it is not. I bought it in Delhi the day before and I made it sure that it is business wear. Maybe it is just as Aloha shirt is in Hawaii.
They gave me 25 minutes for presentation as the winner of the award, and so I organized the slides to tell my "war story" for the past 8 years, and also with "before and after" of introduction to College of Business of action learning. Somebody told me later my presentation was the highlight of the day.

一昨日(金曜)午後にWorld Institute for Action Learning (WIAL)年次総会(デリー)で表彰式があり、academic sector client of the year受賞のaward plaqueをいただいてきました。人物写真の左はWIAL代表のMichael Marquardtジョージ・ワシントン大学教授です。私が着ている赤っぽい生地に金のストライプの服は、授賞式前日に現地で買ったみた、インド定番のビジネスウェア(カジュアルに見えるが実はビジネスOKという点ではアロハと同じかも)です。
授賞式では、25分時間をいただいて講演しました。BLPと経営学部ではここ8年にいろんなことがあったので、アクションラーニングを導入する前と後の比較を含めて、クロノロジー風・戦史風にストーリーを作って会場でプレゼンテーションしました。これがかなり好評だったようで、このプレゼンテーションが当日のハイライトだったと言ってくれた人もいました。

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インドの大学事情

Heard from somebody who lived long here about what is going on with universities in India. It’s striking (I need some evidence). 13 billion people. More than half of them are under 25. Many landowners, mostly farmers, entered university “business” to make money. What makes them easy to enter the industry is just they have enough land to clear the government standard for starting a university. They pay as lowest wage as possible, and hence can employ lowest-quality faculty. A recent survey among industrial employers says they think 75% of university graduates are simply “unemployable”. Parents thought university diploma is a ticket to job and good marriage, but there are going to be serious consequences for Indian universities as this disillusionment spreads. It’s an English speaking country and the market is large and still growing, and so the near-future scenario maybe more straightforward than that of Japan, like a rise of branch campus of foreign universities, screening by American and European accreditation bodies, etc, etc. (maybe they are here already?)

デリーに長く住む人に昨日聞いた衝撃的なインドの大学事情(これだけ衝撃的だと再確認が必要そうですが)。人口が13億居てその過半数が25歳以下、という大学にとっては凄く大きなマーケットを狙って次々に大学が新設されている。ところがその多くは新興都市に農地を持っていた地主が、政府の大学設置基準にある、広いキャンパスという基準を楽々クリアできるのを武器に、金儲けのために教育や研究の質などまったく無頓着に(教員の給与は可能な限り低く設定し)、開設したものであるそうな。が、最近の企業のアンケートによれば「新卒の75%はunemployableである」と回答されたくらい失望感が広がっている。親たちは、大学は就職と良い結婚へのチケットであると信じて子供を大学に通わせていたので、この失望が親や学生にも伝わるとかなりの数の大学が潰れる可能性もあるという(実際潰れ始めている)。ある日本人が、インド政府は近い将来200個の大学を作る方針であるので、日本の博士課程を終えて就職口がない人はインドに行けばいいのではないかと言っていましたが、インドの大学に就職すると大変な目にあう可能性もあるということかもしれませんね。この後の展開は、アメリカ等の大学の分校のビジネス機会になるのか、あるいは国際的な大学認証団体の活躍の場になってしまうのか、あるいはその両方か。マーケットが大きくて、しかも成長していて、さらに英語圏だけに日本の大学よりもドラスティックな展開になるのかもしれません。

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Uber in Delhi

サンディエゴから東京経由でデリーに着きました。11月になったせいなのか、単に間違った先入観なのか、夜は意外に涼しくて、20度くらい(昼間は30度超)。空港は非常に綺麗。床がカーペットなのは他国で見ないところではあります。入国審査も税関も非常にスムーズで何も起きませんでした。
ただ、迎えに来ているはずのドライバーが見当たらなかったので(迎えのドライバーが居るなんて、海外出張数十回の私でも全く初めてなので、柄じゃないよと思いながらもそれなりに楽しみにはしていたんですが)、さっさと諦めて、得意の?Uberに乗ってみました。実はインドではUberはどうかというのにも非常に興味があったんです。少し待たされたのですが無事合流して、スズキの合弁会社製らしいディーゼルの車に乗り込みます。Is my English poor?と気にしていましたが、確かに私の知っている数人のインド人の英語とはとっても違い、インド訛りすら充分でないので、移民かもしれません。フルタイムUberドライバーをやっていて、車は会社持ち。行先は結構有名なホテルのはずなのドライバー君は知らないようで、私が彼のスマートフォン上でホテル名をインプットして、google map(みたいなもの)を見ながら運転していました。運転はうまいしスピードはむしろゆっくりなのですが、数十センチでかわすような接近戦を連発。周囲にも、悪路でバイクに乗りながらメールを打っている強者とかもいるので、この国で自分では(まだ)運転したくない感じ。特筆すべきは道路の逆行です。めざすホテルは近くに見えるのですが直接行く道がないので反対車線の端のレーンを逆走しました。Are we on the right side?と尋ねると、No, we are on the wrong side. But we are safe. No problem, not an issue!と言う。"No problem"連発症候群は前から聞いていたのですが、Not an issueバージョンもあるのですねw  要は道を間違えたので逆走で切り抜けたってことでしょうが、これ普通に行われることなんですかね。日本と同じ左側通行で、反対車線の路側帯を走るときに右ウィンカーを出しハイビームで走行するんです。逆走の効果あってすぐホテルに着き、1:30amにチェックインしました。すぐWIAL Indiaの代表から部屋に電話があり、手配したドライバーと会えなかった旨報告しました。そのドライバー君は、別れ際に、「あなたを5点満点にしたからよろしくね」と、アメリカではUber辞めようかなモードのドライバーからしか聞けなかった相互レーティングシステムの実態を、当然のように開示してましたw 料金ですが、380ルピーつまり700円弱で、これは事前見積より少し高いんですが、車内に置き忘れたパーカを、いったんホテルを出発してから引き返して持ってきてくれたし、実直だったんで私も5点返ししようかと思います。いま思うとサンディエゴ初日の女性ドライバーは3点でも良かったな~あのカックンブレーキングはあかんと思います。

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リーダーシップ教育のlegitimacy

ILA3日目。大学におけるリーダーシップ教育の正統性legitimacyの問題の座談会に行ってみました。そこで議論されているのは、リーダーシップ科目が学内で認知されておらず単位がつかないとか、副専攻がせいぜいだとか、教員は非常勤ばかりだとかの大学があって、その現状を打破したいのだが、ILAが何か支援できないかという話でした。それにはILAがリーダーシップ教育の認証をやったらいいのじゃないかというアイデアも出されていましたが、聞いているうちにどうしても言わなくてはと思い手をあげました。「いま議論されていることは、アジアの大学のリーダーシップ教育プログラムを支援するという観点で言えば、申し訳ないが、贅沢品の議論ではないか。アメリカでは、学内にリーダーシップの意義を理解する人が少ないから苦労するのではなくて、皆リーダーシップの意義は理解しているものの、家庭や高校だけでなく大学でまで教えるべきものかどうかで議論が分かれているだけのように思える。しかるに日本を含むアジアでは、一部の国でリーダーシップの意義が理解され始めただけで、社会の理解はなく、中国に至ってはリーダーシップの訳語すらないと聞いている。しかしそういう国でもリーダーシップは本当は必要ではないのか。そうならILAはどう支援していけばいいのだろうか」と意見を言いました。英国人のパネリストが「そうだ、日本でリーダーシップ教育プログラムを始めるのは不可能だろう」と口を滑らせたので、「明日の私のパネルに来てください」とちゃっかり宣伝しておきました(笑) 

その座談会が終わって廊下に出ると、タイミングの良いことに、アジア系の二人組が歩いていたので、「この大会でアジアの人らしき人を見たら必ず声をかけているんです」と言って話しかけたら北京の精華大学学生部の人で、来年からリーダーシッププログラムを始めるそうなのです。どういうリーダーシッププログラムか知りたかったので、「中国でリーダーシップのことを分かっているのは誰ですか」と質問してみたら「心理学と組織行動論とビジネス界の人」とすらすら答えたので、凄い、ちゃんとリサーチしているなと分かります。立教の授業を見に来てくださいと招待しました。

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男子学生をどう巻き込むか

同じくILA2日目、「男子学生をリーダーシップ科目にどうまきこむか」という座談会があり、カンザスの州立大と私立大で統計をとると成績も、リーダーシップ科目の履修率も、留学の申込み率も何もかも、女子学生のほうが断然優秀で熱心。これどうしたらいいんだ? という話。立教GLPでも似た現象が起きていますが、なぜなんでしょうね。留学については、男子学生は周りが申し込むかどうかで左右される人が多いが、女子学生は周囲は関係ない、という調査結果もありました。小グループに分かれてのディスカッションでは、人種の問題だと言い始める人がいて(私に言わせれば)混乱しました。あとで登壇していたカンザス州立大の人に「人種問題極小の日本でも全く同じことが起きている」と告げるととても驚いていました。

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フォロワーシップを強調する贅沢

ILA@SanDiego二日目の午後、『Leadership is dead』という有名な本を書いたBarbara Kellermanハーバード大教授を招いた「Where does leadership go?」という座談会がありました。この本を読んでみたら権限のあるリーダーシップのことが中心であるし、そういうリーダーシップが社会全体に豊富にある(ありすぎる)ことが前提になっているという印象を受けていました。同教授は今回の大会でもFollowershipを強調する別の座談会で登壇していましたので、フロアからの質問の時間に、私が手をあげて質問というか、コメントしました。「Japanese people, at long last, started to understand the meaning and significance of leadership without authority. Now, if universities in Japan start to teach something like followership, they can soon go back to charismatic leadership or even dictatorship. That is my concern.」 こういう会場でとっさに質問したりコメントするときはわかりづらい発言が多い私にしては珍しく、たぶん会場の多くの人の賛同は得られたようで、あとで何人もの人(知らない人を含めて)から「よく言ってくれた」と言われました。

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To help students live a better life

ILAサンディエゴ大会でのある若手パネリストのプレゼンテーション。アメリカの大学では90年代からリーダーシッププログラムが爆発的に増えましたが、それでもまだ学内で「リーダーシップなんて大学で教えるものじゃない」という古い考えの教授達がいるという話。
いまはリーダーシップ専攻のある学部に就職している若手が、某著名大学の博士課程でリーダーシップの博士論文を書いていた頃、経営学部に就職しないか?という話があって面接に行きました。「君の教育的なゴールは何か」と聞かれたので「To help students to live a better life」と答えたら「ほら、それが君のいかんところだ」と言われてしまった由。期待されていたのは「経営者になるために必要な知識を効率的に教えて経営者を輩出することです、というような答らしいのです。
こういう場合、大学の中でリーダーシップ科目を単位つきのものにするかどうかですら一悶着あり、主専攻や副専攻にするかどうかでももちろん悶着あり、まして必修にするかどうかならばもっともっとモメます。各大学でのこうした闘争?の歴史や秘話を共有するのが、前回のモントリオールあたりから、この学会のホットトピックの一つになってもいる模様。
サンノゼ州立大や立教のような、経営学部発で全学リーダーシップ教育が始まったというパターンが最も多いわけではなく、農学部などのほうがかえって多いように思えます。農学部は、大規模州立大には必ずあり(というか州立大設立の最大のきっかけが農学研究・教育であることが多い)、そこで地域の農家や農政のリーダーを育成することが要請されてきたのかもしれません。

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