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2012年2月 8日 (水曜日)

Ceciio Alvarez, Controversy with Civility, in Susan Komivez et. al.(eds.), op.cit.(読書ノート)

個人でなくグループで仕事をすることの主な長所は、他人の考えを活用できることである、という認識。

"Be nice."や"No fighting."という行動基準に従っているとcontroversyを回避してしまいがち。

Civilityは個人の特性というよりは、態度・行動・価値観である。

意見の相違があるときに(1)論争を回避して無理に賛成したり沈黙したり、(2)逆にcivility無しに論争し人と意見を分離しなかったりするのは有害。

価値観の違いによる論争は歓迎してよいが、論争であれば何でも歓迎するのも間違いで、lack of decision making process, unresolved prior disagreementsなどが原因の論争は、別途処理して回避したほうがよい。

大学でIntergroup Dialogueと題してlearning across differenceをめざすところが増えている。標準的な手順としては 1) 意図的なteam building activitiesののちdialogueの概念を学ぶ 2) 各メンバーのbackground, experience and valueを開示しあい、互いにそれをrespectすることを学んで、本格的dialogueに備える。 3) 敢えて論争的なトピックについてdialogueを試みる。相手の考えを理解することが第一で、賛成したり反対したりは措く。 4) 相互理解に基づいて、グループごとにaction planを作る。

[ディベートをどこに位置づけるかも問題。civilityを前提にしないとできないものなのか。あるいはディベートを重ねることでcivilityを学ぶ効果も期待できるのか。もし後者ならば、上の四段階法との代替関係や補完関係はどうなるか。]

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