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2012年1月11日 (水曜日)

Jordan England, Collaboration, in Susan Komivez et.al.(eds.),op.cit.(読書ノート)

コラボレーションは仕事を効率的にやりとげるためだけでなく、自分や他人について学ぶための強力なツールである。

多くの人が効率のためには競争が良いと考えてきたが、Kohn (1986) のようにコラボレーションのほうが競争より良いときがあると主張する論者が増えている。

cooperationとcollaborationの違い。collaborationは共通の目的を達成するために協力することであり、cooperationは目的は各人異なっていても譲りあう(ないし交換する)ことで目的を達成することを指す。

collaborationの過程でdiversityは(存在するだけでは充分でないが)group thinkを防ぎ、非常に大きな役割を果たす。[質問会議で「一見馬鹿な質問が功を奏することがある」というより、diversityを活用しようというほうが分かりやすいのではないか。]

collaborationのために必要な個人のcompetencies
・personal work 自分自身の価値観や感情を自覚していることが必須
・building trust グループのメンバーが決まった時点ではそれぞれ別のagendaを持っているのが当たり前。しかしそれを放置しておくと対立や不信のもと。これを解消するには、
 1) informal exploring(お互いのバックグラウンド、関心、優先事項、物の見方を知りあうこと),
 2) sharing ownership(struggle over control and ownershipが対立や不信の原因になりやすいので、全員がownershipをもつように工夫する。特にこのことは、positional leaderや、リーダーレス・グループで主導権を握りたがる人によくあてはまる)[ホノルルのAPLPのsilent classでも、「主導権を握りたがる人々」に対して「そんなのはdominationでしょ、leadershipとは何も関係ないわよ」とグッサリ一撃した女性がいた。http://www.mhigano.com/blog/2011/09/silent-class.html のちにこの女性は私の担当したアクションラーニングセッションでも見事なコーチぶり・メンバーぶり?を発揮した。http://www.mhigano.com/blog/2011/12/post-30d7.html],
 3) celebrating(small sucessを皆で祝うことは効果的)[これはKotterの8つの段階にも登場する],
 4) creating powerful, compelling experiences(group processの最初の方でrope courses[perfect squareのことだろうか]やoutdoor challenge tripsの経験を共有すると迅速にtrustが形成される。[経営学部が開設される直前の2005年に、perfect squareを教授会メンバーを対象に実施したのが、まさにこのexperienceであり、また、今思うと経営学部での教員FDの発端だった。http://cob.rikkyo.ac.jp/blp/1413.html また、BL2の学期の初めの頃に同じゲームをやっていた時期もあった。手っ取り早くtrustを形成するには飲み会なんかよりこのゲームを開催するほうが効果的というのも知っていて良いと思う。]

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