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2010年9月12日 (日曜日)

マッケンローやコナーズなら暴れていたところだが

 4月から大学のテニス部部長になったので、関東学生テニス連盟のリーグ戦(毎年9月)は、あちこちの大学に行って応援することも仕事になった。昨日はある大学との試合で、相手校コートまで行ってきたのだが、試合が白熱した(ダブルスの3セットマッチに4時間半かかった等)うえに、大人たちの目から見れば運営が稚拙で、しかも判定をめぐるトラブルが続出して朝9時から、日没で会場を移して夜10時までかかってしまった。トラブル続きなのに、選手たちが、おそらく内心怒りを覚えながらも、それをコントロールしならが調子を維持して試合に集中しようとしていたのには非常に感心させられた。ただ、判定をめぐる学連係員の裁定(みたいなもの)や運営は控えめに言ってもお粗末で、このままうやむやにはしないほうが良さそうなので、試合終了後に下記のようなメールを部員に送った。

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 皆さん昨日は遅くまで大変ごくろうさまでした。とても学ぶことの多かった一日だと思います。私が昨夜早口で話したことは分かりづらかったかもしれませんので再説しておきます。

試合内容(技術や戦略)については(いつものように)他の方から助言してもらってください。私の言いたかったのは、次の二つのことを区別して考えてほしいということです。

(1)判定について

相手校のあの人がけしからんとか、学連係員がだらしないとかいろいろ不満はあるでしょう。私も他のOBOGと一緒にコートサイドで怒りまくっていました(もちろん言動には表しませんでしたが)。

ただ、人が成長するための学習の方法の一つとして、

「不満を感じたら、落ち着いて、それを提案に変えてみよう」

というのがあります。今回の場合、怒りがおさまったら(おさまらなくても!)、「もし私が学連の係員だったら、どうするのがいいだろうか」「私が学連係員から携帯で相談を受ける学連本部の役員だったら、電話でどうやりとりして、どう指示するのがいいだろうか」「今後の試合運営を改善するためにはどういうマニュアルを作ったらいいだろうか」というのをよく考えてみてください。「抗議としてではなく提案として」学連に送るようなつもりで考えるのが肝心です。

この作業をしないでいると、「あの人がいけない」と「でもしかたない」という二つの極を行ったり来たりするだけでとっても不毛です。逆に、この作業を冷静にしっかり行っておくと、次回同じようなことがおきたときの行動も適切にでき、被害も最小化できるでしょう。


(2)不可解な判定・裁定があったときの行動

その試合のプレーヤーは、もちろんその場では上記の(1)の作業を始める必要はありません。その場はあっさりそれは捨てて、事件・事故での中断が自分たちに不利にならないようにメンタル&フィジカルなコンディショニングに専念すべきです。(1)は後で考えよう(今は他の人に任せよう)、いまはコンディショニングだ、というふうに割り切ることです。

抗議・質問権限のある人たち(キャプテン?)は、(1)のほうも常に考えている必要がありますね。

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昨夜私の後にスピーチしたコーチは私より更に上を行っていて、「強くなるには人として成長することが必要である。そうすれば技術は後から着いてくる」。凄い。武道家みたいだ。

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