資金繰りとキャッシュフロー(金融入門の入門1-7)
入金(受取)や出金(支払)のことをキャッシュフローといいます。ある期間の入金マイナス出金がネットキャッシュフローです。ネットキャッシュフローがどの期間についてもプラスであれば資金繰りは楽ですが、ある意味で無駄に遊んでいるキャッシュがあるとも言えます。
一ヶ月で見るとネットキャッシュフローはプラスだが、一ヶ月の中でマイナスの期間があるようなときにちょうど支払いが発生するとしたら、ごく短期の繋ぎの借り入れを行なったり、資産を取り崩す必要がでてきます。逆に、余ったキャッシュを短期間保管・運用したりすることも必要です。これらを総称して資金繰り ないしキャッシュフロー・マネジメントと言います。企業だけでなく個人ももちろん資金繰り・キャッシュフローマネジメントを日常的に行っていると言えます。
1-5で「個人が不払いを起こすとどうなるか」について説明しましたが、あれは言い換えると「資金繰り(キャッシュフローマネジメント)に失敗するとどうなるか」です。企業の場合はどうでしょうか。予定されている入金の当てがはずれると出金(支払い)のほうにも影響が出てきます。このとき手持ちの現金や 預金から払ったり、支払いを待ってもらったり、急遽他から借りたりすることができればいいのですが、それできないと自分の支払いが不払いになってしまいます。
> 「予定していた入金」というのは、自社の製品の売り上げのこともあるでしょうし、他社への売掛金の回収のこともあるでしょう。従って、予定が狂って資金繰りが苦しくなるのも、自社製品が売れなくなってそうなる場合もあるし、(自社には落ち度はなく)他社からの入金が遅れたたためのこともあります。しかし 原因が何であれ、資金繰りが苦しくなって期日に支払いをできない・借り入れを返済できなくなってしまうことがありえます。もしそうなると、次に説明するようにいろいろ大変なことがおきます。
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