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2007年1月 4日 (木曜日)

金融入門の入門 第1章の4 不払いを避けるには

私たちは日常生活で、予測していたもの、予測していなかったもの、いろいろな支払いをしま す。

その支払いの手段として広く一般に受容され法律的にも保護されるのは現金と銀行預金(それに郵便貯金)だけであると説明しました。従って、支払いに困 らないために何が重要かと言うと、まず第一に、いつも現金・預金(郵便貯金)を常備していればいい。これはすぐ思いつきますね。

  第二に、現金や預金が入ってくる予定を正確に把握することです。支払いの予定と受け取り(入金)の予定がはっきりしていれば、そうでないときよりも手持ち の現金・預金の量を減らすことができます。極端な話、いつも支払いの直前に充分な入金があれば最小限の現金・預金で済ませることができるでしょう。サラ リーマンや学生の例で言えば、飲み会やカード代金引き落としの日が給料日の直後であれば現金・預金は少なくて済みます。逆ならば困ります。

  しかし困ったときに誰かが貸してくれれば飲み会に参加することができます。つまり第三の可能性は借り入れです。予定された支出(飲み会)が、予定された入 金(給与)の前にあるときに借り入れ(友人から?)できれば支出を諦めずに済みます。また、予定されたものではなく、不意の出費(衝動買い?)のときにも 借り入れができれば支出はいっそう円滑になります。例えばクレジットカードが使える店であれば現金や預金が足りなくても買い物はできます。クレジットカー ドは預金から払うのですが、少なくとも数週間は預金からの引き落としを後に延ばす効果もあるので、その限りで借り入れの面ももっています。

こ のように、支払いを円滑に行なうためには、現金・預金の入ってくるタイミング・出て行くタイミングを把握すること、足りなくならないようにストックを持っ ていること、それでも足りなくなったときには(可能な限りで)調達できる体制を整えておくこと、この3つが大切です。実はこれは「資金繰り」そのもので す。

個人でも企業でもこの3つを意識することが必要で、それがうまく行かないと、「資金的理由で」支出計画を見直さなくてはいけな くなります。個人であればそういったことは日常茶飯事でしょう。逆に、大企業であれば第三の「借りてくる」ことはかなり楽にできるので、第一・第二の準備 にはそれほど神経質にならなくて済みます。中小企業はその中間であると言えます。個人か中小企業か大企業かによって特に第三の要素の可能性は変わってきま すが、それがなぜなのかはまた後で説明します。

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