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2005年1月23日 (日曜日)

大人の時間・子供の時間

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●大人の時間

イタリア人の食事風景で一つ、好ましく思えたのは、中年男だけ6人とか8人とかの団体で、結構お洒落して、休日に楽しそうに会食している姿。男だけの世界が強い点では昔から英国が有名で、昔のパブはまさにその典型ですが、イタリアでは男だけの席に例えば偶然知り合いの女性が通りかかったら誘い入れるかもしれないので、パブで永らく女人禁制をしいてきた英国とは違うでしょう。そんな彼らが例えば中年男8人しかメンツがいなくてもお洒落して嬉しそうに会食しているのは見ていて楽しかったです。

日本で中年男だけのグループ客がいるのは、休日ならゴルフ場とか草野球か。平日ならダークスーツで居酒屋ですかね。そう、イタリア男たちにとって、食べること、特に仲間や家族で集まってゆっくり賑やかに食事することに見いだす価値の大きさが半端でなく、おそらく日本の中年紳士にとっての居酒屋を上回り、もしかするとゴルフ・テニス・草野球のような中年休日スポーツの価値と同等かそれ以上なのかもしれません。賑やかと言えば、ふだんの声が大きめな彼らのこと、レストランも日本の居酒屋並みに賑やかです。携帯は着メロも高らかにがんがんかかってきて「え!なに?聞こえないよ」という感じで店外に出て行く人もいます(周囲に遠慮して外に行くのではなく周囲がうるさくて聞こえないから外に行くんです。これは日本の若い人たちが居酒屋でやっているのと同じ)


●子供の時間

大人がそうであるせいか、子供達はもっとはひどいのかも。中学生くらいの年齢の数十人のグループとレオナルド・ダ・ヴィンチ空港の同じゲートで一緒だったのですが、そのはしゃぎ方がすごい。周囲の迷惑なんて全く考えていないし、引率している先生らしき人も(特に気弱なタイプとは見受けられなかったんですが、それでも)全然注意しない。注意しようという発想すらない感じ。一番騒ぎ回っていた女の子は、興奮しすぎたか、後でげーげー吐いていました。

それを見て、なるほどこういうふうに少し痛い目にあうと自分で少しだけ修正して大人になっていくのか、その程度の修正で甘やかしているから大人になっても騒がしいのか、と変に納得。英米や昔の日本のように、行儀の悪い子にはお仕置きが待っているという気配はないですね。後日飛行機の中で読んだ英国の雑誌に、「最近はイタリア人男子の晩婚化が進んでいる。そればかりか親離れ・子離れも遅れていて、いまや成人男子の69%が平均35歳まで独身で親元にいたいと思っている」という統計が載っていました。69%?35歳?という数字に驚いて見直しましたが読み間違いではありませんでした。

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