ザワークラウトと白青の壺
ドイツの食事で思い出したことが一つあります。Frankfurtではアップルワイン居酒屋に連れて行ってもらったのですが、ジャガ芋料理とかザワークラウトSauerkrautとか思い切りローカルなものを食べたいと行ったら、ちょっと当惑した顔をされました。特にザワークラウトSauerkrautと言ったときに顔が曇ったようです。Sauerkrautは単に酢漬けのキャベツです。
たかがキャベツの酢漬けにどうして顔を曇らせるのか分かりませんでしたが、そのときはそのままになっていました。欧州出張から帰ってきて、たまたま第二次大戦時の米独戦の映画を見ていたら
「See any Kraut tanks?」
とかしょっちゅうkrautという音が出てくるのに気付きました。前後から察するに、kraut=Germanという意味にしかとれません。つまり上は「ドイツ軍戦車は見えるか?」という意味のようなのです。
念のため辞書をひいてみると米軍が使っていた俗語で、Sauerkrautばかり食べている奴ら・キャベツ野郎=ドイツ兵という繋がりのようです。まったくいろんな悪口の言い方があるものですが、K氏が顔を曇らせたのも、そのせいだったかもしれないと思えます。日本人が米兵の真似をしてドイツ人のことをKrautsなどと言うのはもっての他でしょうね。
なお、上の写真の左奥にある白地に青い草模様の壺ですが、これと似たような大小の壺は例のアップルワイン居酒屋でも他でもよく見かけました。なんとなく西欧風でないような気がしたので、K氏に「あの模様の壺って、中東風とか?」と尋ねてみると「いやいや純正ドイツ風ですよ」との答え。どなたか模様と色の由来をご存じですか? 本当に古くからのドイツ風なんでしょうか。
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コメント
自己レスですが
ある方からメールをいただいて、西欧の白地の陶器は全て中国・日本起源のもの&そのコピー商品であり、中でも白地に青は日本人には最も馴染みのものなので目についたのでしょう、17世紀に東インド会社が古伊万里焼を欧州に輸出して大儲けした時などはコピー商品がドッと増えました、と教えていただきました。
なるほど納得です。そういえば英語でも小文字でchinaというと普通名詞の陶磁器のことですね。
投稿: 日向野幹也 | 2005年1月24日 (月曜日) 19:18