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2004年8月31日 (火曜日)

「最低」の企業統治(その2)

googleの言い分は最近流行のガバナンスに真っ向から挑戦するものとも言える。俺たちの作った企業は買収なんかさせないし、素人は黙って俺たちに任せておいてくれ。そういうのは嫌だという人は増えているらしいが、当社はそれで良いという人だけ付いてきてくれればいいんだ、そうすれば今までみたいな急成長で大きな配当があるかもしれない・・・というのに近いからである。

こんなことをいま日本の企業で公言するところがあったら、マスコミ・経済ジャーナリズム・アナリストの袋だたきにあうだろう。だから腹の底でそう思っていてもgoogleほどはっきりとは言わず、情報開示の素振りくらいはしてみせるのである。しかし日本の企業経営者たちも一昔前はgoogleの言い分と大差ない考えを持っていたはずであるし、もしかしたら今でも本心ではそう思っている人たちも案外多いかもしれない。

そんな考え方を生のままで表明する人がいるところがアメリカの面白いところではある。

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