レクサスな投資信託
名古屋トヨペットが10月にも販売店店頭で証券仲介業を開始するという。証券外務員などの資格を持った係員を配置すれば一般企業が証券仲介業を行ってもいいという今年4月の規制緩和を利用したものであるらしい。あのトヨタが?という疑問に対しては、「資産運用のノウハウがないため、当面は投信や債券の勧誘は積極的には行わない、」とトヨタ自らあっさり認めているようだ。
仮に資産運用のノウハウがあってもダメなのではないかと思う。というのは、イタリア車やイギリス車ならともかく、トヨタ車の買い手は、全ての自動車購買者の中でも最も品質にうるさく安全志向・完全指向である。そんな顧客に、元本割れするかもしれない投資信託など、どうして売れるだろう。ブランドイメージの毀損に直結しかねないのではないか。
既にクレジットカードに進出しているトヨタの次の一手としては、証券仲介ではなくて、住宅ローンやhome equity loan等のほうがまだ整合的と思われる。証券仲介業への参入で金融行政当局に対して実績作りをしておきたいだけかも?
| 固定リンク
「04. 金融とgovernance」カテゴリの記事
- 企業の不払いと倒産(金融入門の入門1-8)(2008.11.12)
- 資金繰りとキャッシュフロー(金融入門の入門1-7)(2008.11.05)
- 企業の支払・受取・キャッシュフロー(金融入門の入門1-6)(2008.11.01)
- 個人が不払いを起こすと何がどうなるか(金融入門の入門第1章の5)(2008.10.30)
- 『貯蓄から投資へ』の今昔(続き)(2007.05.20)
コメント