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2004年8月13日 (金曜日)

ロンドナーのパブへ

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ホテルとハイドパークの間に、地元の人たち向けのパブが一軒があると聞いて、急遽単身で出かけました(2004年3月)。

ニューヨークだったら絶対一人では歩かないような暗い道(なぜか馬糞の臭いがする)を抜けて着いて、えいっと入ったもののやっぱり居心地が悪い。皆グループで来ているか常連のようなのです。飲みものはLonely Planetの教えどおり"Bitter"と頼んだらエールaleを出してくれました。放映されているテレビもクリケットなのでさっぱり分からないけど、他にすることもないのでエールを飲みながらぼんやり見ていると、後ろに一人で来ている人の気配を感じたので話しかけたらこれが正解でした。(下に続く)

その後ビールをおごりおごられ閉店まで1時間半以上話し、ビールは4パイント飲んでお腹いっぱいになりました。この人、やりとりが明快でポイントを外さないので、どんな仕事の人かなと思ったら、スーパーコンピュータで週間予報をする民間企業で働いていて、コンピュータのプログラムを書くための天気予測理論を作っているという気象研究家でした。先祖はノルウェイから来たそうです。このパブの近所は昔から住んでいるうんと金持ちの英国人か、あるいは最近増えているレバノン系かの住民が多いそうです。

レバノン系と言えば、翌日空港まで乗ったタクシー(黒いロンドンタクシーではなくてホテルと契約している一種のリムジンサービス。車はエスティマでした)のドライバーがシリア人だったので、昨日行ったパブの界隈はレバノン系と聞いた、と水を向けると「レバノンのクソ野郎どもが」と罵ってました。「でも日産の社長はレバノン系ブラジル人だぜ」というと、「じゃあ次の車もなおさら絶対トヨタにする」と。日本車については「最初クライスラーのミニバンにしようと思っていて、なにげなくトヨタに行ったら、3年間メカ保証をするというので半信半疑だった。ところがタクシーに使って3年間で十数万マイル走ったが全然壊れない。参った」とも言ってました。

さてパブでの話に戻りますが、
18年前に来た時に比べて「人々がファッショナブルになった」と話すと、その気象研究家は「いやいや日本からやってくる学生さんふうが一番ファッショナブルだよ」と笑ってました。その人はよれよれのTシャツの上にウィンドパーカを羽織っているだけなので、ファッショナブルというのは何か高そうな服という意味の可能性が高いと思われましたが。

最近ロンドンで流行っている「Modern British Cuisine」に関しては、「いやいや、Traditional British Foodも美味いぞ。ただし、ロンドンにはもうほとんどなくて、あるとすれば田舎のパブだ」と言います。田舎にはレストランがないので外食はパブになり、田舎のパブはそのためレストラン風のテーブルがあるそうです。田舎のパブといってもどんなパブがいいのか分からない、見分け方はあるかと尋ねると「内装・外装に凝っているところがいい。装飾がいい加減なところは必ず不味い」という意外な答えでした。

閉店まで居て、一緒に店の裏口から外を見ると、行きに通った暗い道です。これは向こうに見える家に住んでいる大金持ちたちが持っている馬の小屋兼その世話をする召使いの住まいだと言います。通りの名前のmewsというのは英語ではもともとその意味で、ここはいまだに馬小屋があるのだ、と。道理で行きがけに馬糞の臭いがしたわけです。

馬糞の話の後ですが、においつながりで言えば、飲んだビールの中ではBadgerというアナグマの絵のあるブランドが香り高くて気にいりました。

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