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2003年10月の2件の記事

2003年10月30日 (木曜日)

2003年度Internship

昨年から始まった日向野ゼミ派遣の夏期インターンシップは、昨年に続いて小林さん、久冨さん、それに今年は稲村さん、高橋さんに新たにお世話になって、新しい会社(エム・スクエアー株式会社)で実施していただきました。ゼミから参加したのは、就職活動を数ヶ月後に控えた三名(三浦元樹・田根直樹・石橋友美)の諸君です(日向野記、2003年10月)。

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関東一都六県の病院に向けた新カルテシステムの販売というプロジェクトに参加しました。僕はその中で病院のデータベース作りや、病院からのアンケート結果のデータ化や、プロジェクト進行状況の書類作りを主に行いました。今回のインターンシップで強く感じたのは、「見学」や「研修」ではなくまさに「体験」をしたということです。その理由は僕の仕事が会社のプロジェクト進行に直結していて、社員のかたから自分の意見や考えを頻繁に求められ、重要視されたからです。その結果、重圧と深酒で胃を壊しつつも仕事に対する責任感や充実感が生まれ、より主体的な仕事ができるようになった気がします。このインターンシップを通して実際のビジネスに飛び込ませていただき、とても貴重な経験になりました(田根直樹、写真左端、2003年10月)。

お盆後から9月いっぱいエム・スクエアーでインターンをさせていただきました。相手は病院。今回はその病院とのコンタクト作りなどの仕事を致しました。大手企業とも提携して行っている事業なだけに、自分の仕事の結果がどうでるか、その緊張感というのは今までに感じたことがない種類のものでした。今日はどんな仕事をして、どういった結果だったかをきちんと文章にして提出し「結果」をしっかりと見せることを求められたのも勉強になりました。今回のインターンでお世話になったエム・スクエアーの社員の皆様は本当に多才で魅力あふれる方々ばかり。仕事の姿勢だけでなくプライベートな話にも本当に感心させられ、このような方々と一緒に働けた今年の夏の経験は私の中で非常に貴重なものとなりました(石橋友美、写真前列、2003年10月)。

「インターンシップでなにやってたの?」の友人に訊かれたら、まず「話せば長くなるけど・・・」と始めます。それだけ多くのことを経験できたと感じてます。今回のインターンでは普通のアルバイトのように型にはまった仕事をするわけではありませんでした。ある目標は与えられるものの、それをどのような方法で、どのような形にするかは自分達で考え、実行していくといった場面が多かったです。「どういったアプローチが顧客に対して有効なのだろうか。こういった資料を作れば役に立つのじゃないか」と試行錯誤の連続でした。その点が最も難しく、最も勉強になったと感じます。もちろんその過程で何度となく社員の皆さんにアドバイスや手助けを頂きました。エム・スクエアーのみなさん、多くの貴重な体験ができました。ありがとうございました(三浦元樹、写真後列右、2003年10月)。

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2003年10月21日 (火曜日)

金融メルマガ第20号

元の記事の中には各ニュースごとに日本経済新聞の抄録のurlが書いてあったのですが、時間が経ってlinkが切れてしまったので省略してあります。このメルマガは現在も毎月発行されています。申し込みはこちらからどうぞ。(2005年1月追記)

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【金融メールマガジン 第20号】

日向野幹也(東京都立大学経済学部教授)
url: http://www.ann.hi-ho.ne.jp/higano
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単行本『南君の金融日誌』はゲラ刷りが印刷所から届いて、いま朱筆を入れています。ゲラ刷りというのは本の表紙やはしがき・目次・索引などを省いた、本文だけの印刷版です。あと10日間くらいのうちに最終の手直しをします。単行本では、連載時と違って、最初の章で起業する展開になっています。

連載中からゲラ刷りまで、20-30代の若い学生・社会人、経済学者、法学者、それに居酒屋業界の話ですから居酒屋経営の経験者、酒販業界関係者、食品 商社マンなど広い範囲の人たちに見てもらって、コメントをも
らっては加筆修正しています。店頭に並ぶのは11月末の予定。次回のメルマガ配信時(11月中旬)には日取りは正確に分かるでしょう。

そういうわけでいま超多忙なので、今回は、一つだけ日経のネット版の記事をとりあげておきます。

「居酒屋大手、新型店展開で顧客広げる」
http://www3.nikkei.co.jp/kensaku/kekka.cfm?id=2003100905152

記事によると「つぼ八」や「ワタミフードサービス」は、それぞれ「つぼ八」や「和民」に続くブランド店を築くために各種新型店の展開にいっそう力を入れるようです。

こうした大手でも次々に新型店を開発していかないと飽きられるんですね。個人で経営している居酒屋では、常連がメニューにない料理を要望し始めたらそれが「飽きた」という信号なのだそうです。

大手チェーンでは、メニューにない料理を注文する客というのはあまり多くないでしょうが、その代わり売り上げの落ちてきた品目をメニューから落とすシステムはいっそう徹底しているでしょう。

半年ほど前に学生たちと偶然(他の店が空いてなかったからなのですが)「つぼ八」に入ってみたら、学生たちが周囲を見回して「普通の居酒屋のように見えますけど、ここのお客さんって中高年が多いんですね〜」と驚いていました。たしかに和民や庄や等に比べれば明らかに客の年齢は上でした。たぶん三十代以上に特になじみのある名前なのではないかと思います。

単行本にも書きますが、この「つぼ八」は、増資を急いだために商社に経営権を握られて創業者社長が追い出されてしまった過去を持っています(その商社も後に倒産してしまいましたが)。つまり急成長するための資金源として「つぼ八」は株を大量に発行しそれを上場して全国ブランドになることを急いだのです。その結果、大株主になった商社が創業者よりも大きな影響力を持つようになったわけです。南君と京子さんも、プチエコーが増資を繰り返して自分たちが最大株主ではいられなくなったときには経営をやめたり、会社を手放したりする覚悟をきめています。

連載では南君と京子さんの間柄も中途半端のままでしたが、この点については学生たちから問い合わせ<笑>が多かったので、本ではちゃんと書き込んであり ます。そしてそれは経営陣の交代とセットになっています。

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