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2003年6月16日 (月曜日)

金融メルマガ第16号

元の記事の中には各ニュースごとに日本経済新聞の抄録のurlが書いてあったのですが、時間が経ってlinkが切れてしまったので省略してあります。このメルマガは現在も毎月発行されています。申し込みはこちらからどうぞ。(2005年1月追記)


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【金融メールマガジン 第16号】

キャッシュ・フローを改善する方法

日向野幹也(東京都立大学経済学部教授)
url: http://www.ann.hi-ho.ne.jp/higano

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今月は理論篇の第1回で、キャッシュ・フローとキャッシュ・バランスの関係(フローとストック)、キャッシュ・フローと利益の関係(事実とオピニオン)などについて説明しました。ストーリー篇では第4回(昨年7月号)の「居酒屋のキャッシュ・フロー」以降に相当する話ですね。

これを応用できる最近のニューズは……

●日産ディーゼルの再建
http://www3.nikkei.co.jp/

 日産ディーゼル(埼玉県上尾市、www.nissandiesel.co.jp)は日産とルノーで合わせて45%を出資する子会社で、経営再建中。「全社規模での在庫削減や国内販社の売り掛け期間の短縮などで、キャッシュ・フローの改善も進める」とあります。在庫が増えたり、売り掛けが増えると、そのままでは利益は悪化しませんが、キャッシュ・フローは悪化します。

 これは製造→販売→代金回収という流れの中で、最初の→の時間を長くしてしまうのが在庫であり、2番目の→を長くするのが売りかけだからです。逆に両者を短縮化するということは、キャッシュ・フローを改善することです。キャッシュ・フローを改善すれば借り入れは削減できます。これが「有利子負債は最終年度(2005)末には2001年度末より4割少ない2500億円まで圧縮する計画」に貢献するわけです。

 よく「企業の過剰債務問題」「オーバーバンキング問題」と言われますが、それはこうした地道なキャッシュ・フロー改善(と場合によっては銀行側の債権放棄)で実現していくものです。

●テスコ
http://www3.nikkei.co.jp/
http://www3.nikkei.co.jp/

 以前にも一度とりあげましたが、英国で銀行を兼営しているスーパーマーケットチェーンのテスコが日本進出を本格化するというニューズです。キャッシュ・フローの話とは直接関係ありませんが、_もし_テスコが日本でも銀行を兼業すれば、リテール銀行業界を活性化するかもしれません。日本のスーパーも、特にイトーヨーカドーは既にIYバンク設立前にテスコのことを研究しつくしているはずです。

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