金融メルマガ第3号
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【金融メールマガジン 第3号】
脱サラ組を引きつける?
「立ち飲み」開店支援サービス
日向野幹也(東京都立大学経済学部教授)
url: http://www.ann.hi-ho.ne.jp/higano
●今月号(6月号)の「ひと」に登場してしまいました。実はあの写真は小生のウェブサイト の「自己紹介」のページに載っているギターつき?の写真をトリミングしたものです。もともとの写真は膝下まであり、まず上下を切ってウェブサイトに使い、さらに切って経セミへ、という再 利用?です。また、本文の質疑応答も、実は飯塚編集長とのメー ルのやりとりです。というわけでこの記事について編集部とはメール+添付ファイルのみでした。これが十年前なら、編集部の方とアポイントメントを取って、それから散髪に行って<笑>、と面倒なことになるところですね。
それから、「ひと」のタイトルが「居酒屋も資金繰り」となっていますが、元々は「居酒屋もメルマガ読んで資金繰り」と、 ちゃんと(?)五七五になっていたんです。ですが、そりゃちょっと悪ノリだと(?)いうことで短くおさまりました。
●今月の南君の居酒屋開業はいかがでしたか? 日本酒の四合瓶とか炭火焼きとか細部にちょっとこだわってみましたが、あれは実 在のいくつかの居酒屋の様子を合成したものです。私の居酒屋探訪歴も年齢相応に相当数にのぼりますが、最近はこの連載のため に新しい店を開拓するのに熱が入ります<笑>。 もっとも、居酒屋で働いた経験はないので、メルマガ読者の皆さんで居酒屋アルバイト経験(あるいは経営経験)のある方から「あそこの描写は間 違っておるぞよ」といったご指摘をいただけると大変助かります。また、それに限らずご意見ご感想を編集部宛にぜひお願いします。
●近々開業する居酒屋のニューズは、チェーン系では「村さ来の立ち飲み居酒屋『ちょっとよろう家』」と、「馬車道の料亭風個室居酒屋」があります。また、開業と逆の場合としては、「北の家族」の倒産→「セラヴィリゾートの完全子会社として再生計画」などもありますね。ただ、南君のような個人開業は新聞などに載るニューズには当然なりにくいものです。
脱サラで居酒屋を開業して成功する率は従来「千に三つ」つまり0.3%の成功率と言われてきたそうです。しかし、村さ来の新業 態『ちょっとよろう家』は、店主として早期退職に応じて退職金をまとめて受け取った脱サラ組も念頭に置いていて、総開業費用は通常の村さ来よりも遙かに低く抑えているそうです。
また、立ち飲みのブームは少し前からで、その開店のための支援サービスも商売ネタになっているようです。店主の料理のレベルに応じて、電子レンジで加熱するだけのメニューまで用意した個人開業用パッケージを用意したフランチャイズ制などもネット上でいくつも見かけます。立ち飲みは、需要側としては目新しくて今のところ流行っている店が結構目につき、供給(開店)側としては何と言っても初期費用が少なくて済むのが魅力のようです。
しかし初期費用が少ないということは参入も多い可能性が高く、村さ来のような大手まで参入してくる時期になってきましたから近い将来厳しい淘汰があるかもしれません。
日経ネットには載っていないようですが、5月11日の日経朝刊9面に、「中小向けローン攻勢 ノンバンク」がありました。銀 行が中小企業に貸し渋るのでその間隙をついてノンバンク(リース会社などを含む)が中小企業への貸出を増やしているという記事です。
個人で開業したばかりの居酒屋には、銀行はもちろんのこと、こうしたノンバンクも無担保・無保証では貸してくれないことが多いものですが、少し実績があがってくると事情は変わってくるようです。南君の居酒屋は来月号では早くも最初の転機を迎えます。
●「商品代金 日通が徴収一括代行」5/10 朝刊p.13
4月号と5月号の内容に関係する記事としては、日通が通販企業の代金徴収代行を行うというものがありました。宅配便のドライバーが代金引換で通販の集金を行い、日通がそれをまとめて通販業者に送金するというサービスです。似たサービスは既に日通 にも他社にもあるのですが、来月からの日通の場合、カードや銀 行・郵便局振込でもいいということですから、ドライバーがクレ ジットカードやデビットカードの読みとり機、振込用紙を持って いくのでしょうか。
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