カテゴリー「05. Leadership」の233件の記事

2022年2月23日 (水曜日)

note試運転中

このごろここに書いていませんが,代わりにnoteを試運転しています.noteは言ってみればSNS的要素をもったブログで,記事を投稿するとそれに関係しそうな他の人の投稿へのリンクが自動的に表示されるようになるので,著者(投稿者)にとっても読者にとっても便利です.カテゴリー等は無いようで,代わりに(付けたければ)キーワードでハッシュタグをつけるところはSNSというかツイッター的です.


いまnoteに連載中なのは「職場と学校のリーダーシップ開発」です.note会員にならなくても読むことはできます.コメントやスキ(イイね)をするには無料会員になる必要があるようです.もしnoteの具合が良いようなら,新規投稿はすべてnoteにして,ここはアーカイブ専用にすることも視野に入れています.


note連載第一回 「権限によらないリーダーシップ」を理解し発揮する上司・先輩に新人が出会えるかどうか」

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2021年10月11日 (月曜日)

「心理的安全性」より「衝突安全性」がよいのでは?

グループや組織のなかで,なにか発言すると馬鹿にされるとか叱られるとか,あるいは気を悪くされるとかが心配になり,最初に意見を言うとか,ましてや誰かの意見に反対意見を言うとかができない状態,つまり発言の内容・しかたによって人間関係が悪化するリスクがある状態を「心理的に安全でない」と呼ぶわけです.ところが予備知識なしで「心理的安全」という5文字だけから連想されるものは,当たり障りのないことだけを言って安全に時間が過ぎるのを待つような状態も含んでしまうらしいことに過日のの授業(リーダーシップ開発「理論とスキル」)で改めて気付かされました.

このことを授業後の教員TACAのミーティングで表明したときにハッと浮かんだのは自動車の「衝突安全性」です.衝突しても乗員は無事であるような自動車のことを「衝突安全性の高い車」といい,最も初期段階でボルボの三点式シートベルトに始まり,エアバッグ,衝突したときにキャビン(乗員の乗っているスペース)は凹まないけれどそれより前にエンジンルームの隙間が潰れてキャビンを守る(クラッシャブルゾーンの確保)とか,ピアノ線で吊ったエンジンユニットが衝突の衝撃で落下することで,エンジンがキャビンに突入してしまうのを寸前に防ぐ仕掛け(アウディのプロコン・テン)とか,いろいろな工夫がされてきました.ダミーを乗せた実車を衝突させてダミーが受ける衝撃や車の損傷具合をテストするようなことはだいぶ前から当たり前になっています.おかげで最近は80年代あたりに比べてコンパクトカーでもかなり衝突安全性が高まっています.

ぶつかっても大丈夫という衝突安全性以外に,そもそもぶつからないように,スリップしないブレーキ(ABS),レーダーの接近警告音やさらには自動ブレーキで事故を回避するといった積極的衝突安全性というのもすぐ出てくるのですが,心理的安全性のヨリ正確な理解のために有用な比喩は,むしろ古典的な受動的衝突安全性(ぶつかっても安全)のほうです.組織のなかで反対意見を言っても(衝突しても)お互い人間は傷つく心配はないので,(共同のゴールやイノベーションのためと分かっているから)どんどん衝突しよう,と合意して,衝突して車が動けなくなったら,降りて車を替える(別の意見に合流する等)だけでいいのです.ぶつからないように低速で走ろう(あまり発言しない)とか,周囲の車をよくみて平行に走ろう(反対意見を言わない)等の行動は,ここでいう(消極的)衝突安全性を活用しておらず,従って心理的安全性に寄与しません.心理的安全性の高めるのは,イノベーションのためにこそぶつかるんだという目標設定・共有,自らぶつかってみせて車をさっと乗り換える率先垂範,ぶつかるのを恐れて走り出さない人を見てアクセルを踏むよう促し,ぶつかったら車両を替えるよう促す相互支援,つまりリーダーシップではないでしょうか.

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2020年7月30日 (木曜日)

Zoom as an Equalizer

夏クオータの授業がもうすぐ終わる.結局学生たちとは一度も対面しないままだった.特に新入生は一度もキャンパスに来ないままだが,リーダーシップの授業ではすごく親しくなる点は例年どおりのようである.

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2020年7月23日 (木曜日)

ILA理事就任

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7月1日付けでInternational Leadership Association (ILA)の理事になりました.

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2020年7月22日 (水曜日)

魔の11人?

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早稲田大学でのアクションラーニングの歩み(2016年6月-2020年7月)

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2020年5月16日 (土曜日)

双方向ライブ型オンラインのリーダーシップ開発授業開始

 今週は早稲田で「リーダーシップ開発:理論とスキル」(水5-6限)と,「他者のリーダーシップ開発1」(金5-6限)が揃ってオンラインで始まりました.どちらも双方向ライブ型で,Zoomのブレイクアウト機能を頻繁に使ってグループワークと全体共有を繰り返すという,これまで早稲田で4年間(私自身はその前立教でも11年間)やってきた対面型の授業をそっくりそのままオンライン化する試みでした.3月の早い時期に「新学期開始は5月連休明け,オンラインで」という大学全体の方針が明示されていたので,教員の皆さんやTACAとずっと覚悟を決めて準備してきた甲斐があり,ほぼ事故はなく,まずは大成功でした.

 個人的に大収穫だったのは,「Zoomのほうが自己開示しやすい気がする」という学生に複数出会えたことです.聞き取りやすいとか分かりやすいじゃなくて,「自己開示しやすい」ですよ? 安心安全な環境を作る工夫をさまざま行なってきた成果でもあるのですが,これにはすごく将来性を感じます.コロナが明けても来年度以降フルオンラインを何クラスか残したり,ブレンド型を試したりしてみたいぐらいです.

 その他,技術的な点を含めて気づいたことを3つほど.

 1) 3月中から個人的にZoom飲み会が続き,その経験から(笑),Zoomでの授業に参加する学生の通信環境が非常に重要であることにはすぐ気づいたので,受講生に一斉メールでGoogleFormの通信環境アンケートを行ない,返事のない受講生には個人メールを送り,コンサルティングもしました.大きな出費を強いないように心がけましたが,最初から光回線+Wi-Fiのある学生が大半で,問題は家庭内でWi-Fi状況が悪い(ルータから遠い,5GHz帯に設定してない等)とか,同じ時間帯に家族と容量を取り合っているとかが主な問題でほぼ解決可能でした.また,4月中から顔合わせを兼ねたZoom接続練習会を任意参加で開催したのも効果があったようで,おそらく他のオンライン授業の準備にもなったのではないかと思われます.

 2) 授業の前後の受講生への連絡はSlackで,授業本体はZoomで,受講生がZoomに入れなかったり誤操作で退場してしまった場合などのサポートはTAやCAがLINEでやっています.もともと去年からSlackを採用したのはLMSに比べていろいろな点で学生の自発的な発信に向いているからですが,今回はLMSは想定以上の混雑で止まったりしていましたからなおさら正解でした.

 3) 授業中は,私は立場上,全体を見る必要があるので,水曜は3クラス12グループに3台を同時に繋いで学生たちの中に入ってみたものの,3つ同時に追いかけるのは至難.2つなら片方をスピーカー,もう片方を片耳ヘッドホンで聞いてチラチラ見ながらフォロー可能.グループワークに介入するときはチャットを使うのが意外に有効のようでした.


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2020年1月19日 (日曜日)

またもやPBLの置き場所について

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(写真は冬クオータのクライアントであるaumoの中村社長を迎えてのセッション)

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2019年12月18日 (水曜日)

PBLの置き場所その後

2006年4月から2019年3月まで,最初の11年は立教で,最近の3年は早稲田で(和が合わないのは2016年度は両方で統括していたからです),リーダーシップ教育科目群の最初にPBLを配置してきた経緯,そして2019年度からそれを変更して「理論とスキル」を学んでからPBLに入るようにした経緯は既にここでも書きました.

その後,春夏で1回転(理論とスキル→PBL)し,今は新しい受講生で秋冬の2回転目で,冬のPBLに入って3週目です.感覚での話なのですが,教員もTAもCAも一致したのが,昨年度に比べてPBLで本気を出すのが早いように見える点です.昨年度までは,8週のうち本気を出すのが5週目か6週目なのが常でした.

どうしてそう変わってきたかを考えると,一つには,理論→実践という自然な順番だからであるという議論がありえます.しかし実践のイメージがわかないうちに理論を教えても学ぶところは少ないので,少し実践してから理論を学んだほうが沁みるように分かるという議論もあり,私たちもそのほうがよかろうと考えて13年間は先にPBLを行ってきたのでした.これら両方のやりかたがあるという議論は,学習目標がリーダーシップであっても,実習・実践が可能な他の目標(例えばスポーツや化学)であっても共通でしょう.

この他に,リーダーシップ教育固有の理由はないでしょうか? 可能性があるのは,「理論とスキル」の8週間のなかにグループワーク・ペアワークが頻繁にあり,コーチングも含まれていたので,クラスメンバーの関係性が向上し,安心安全の場が作られていたことです.これを検証する一つの方法は,春の「理論とスキル」の受講生の一部が,夏のPBLではなく冬のPBLのクラスに入ったり,秋の受講生が翌年度夏にPBLに入るようなことが発生すると,メンバーが変わるわけで,それでもPBLがスムーズに回るのならば,特定個人間の関係性ではなく関係性そのものを構築する個人個人の能力があがったり,その組織の文化になりそれが伝承されていることになります.

さらに進んで,初対面の人とでも自分たちでチームビルディングをやってから協同で問題解決を始められるようになる,というのが上級編です.毎年夏に実施しているリーダーシップ・キャラバンでは,全国の大学でリーダーシップ教育を受けた学生が集まって,初対面同士でグループを組んで短期PBLを行ない,自分たちが上級になりつつあるかどうか試せる仕掛けになっています.このとき「権限によらないリーダーシップ」についての共通理解があるとないとでは,おそらく生産性にも関係性にも天と地ほどの差がありますね.例えば新卒採用選考のグループディスカッションではそういう理解がなくリーダーシップはドミナンスのことと思ってやたら仕切ろうとする学生がまだ多いと思われます.さすがに採用側はそうではなくなってきていると思いますが.

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2019年10月30日 (水曜日)

ILAオタワ大会

Ottawaluncheonspeech

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