カテゴリー「05c. Coaching」の12件の記事

2019年12月28日 (土曜日)

早稲田LDPにおけるアクションラーニングの意義

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2019年12月18日 (水曜日)

PBLの置き場所その後

2006年4月から2019年3月まで,最初の11年は立教で,最近の3年は早稲田で(和が合わないのは2016年度は両方で統括していたからです),リーダーシップ教育科目群の最初にPBLを配置してきた経緯,そして2019年度からそれを変更して「理論とスキル」を学んでからPBLに入るようにした経緯は既にここでも書きました.

その後,春夏で1回転(理論とスキル→PBL)し,今は新しい受講生で秋冬の2回転目で,冬のPBLに入って3週目です.感覚での話なのですが,教員もTAもCAも一致したのが,昨年度に比べてPBLで本気を出すのが早いように見える点です.昨年度までは,8週のうち本気を出すのが5週目か6週目なのが常でした.

どうしてそう変わってきたかを考えると,一つには,理論→実践という自然な順番だからであるという議論がありえます.しかし実践のイメージがわかないうちに理論を教えても学ぶところは少ないので,少し実践してから理論を学んだほうが沁みるように分かるという議論もあり,私たちもそのほうがよかろうと考えて13年間は先にPBLを行ってきたのでした.これら両方のやりかたがあるという議論は,学習目標がリーダーシップであっても,実習・実践が可能な他の目標(例えばスポーツや化学)であっても共通でしょう.

この他に,リーダーシップ教育固有の理由はないでしょうか? 可能性があるのは,「理論とスキル」の8週間のなかにグループワーク・ペアワークが頻繁にあり,コーチングも含まれていたので,クラスメンバーの関係性が向上し,安心安全の場が作られていたことです.これを検証する一つの方法は,春の「理論とスキル」の受講生の一部が,夏のPBLではなく冬のPBLのクラスに入ったり,秋の受講生が翌年度夏にPBLに入るようなことが発生すると,メンバーが変わるわけで,それでもPBLがスムーズに回るのならば,特定個人間の関係性ではなく関係性そのものを構築する個人個人の能力があがったり,その組織の文化になりそれが伝承されていることになります.

さらに進んで,初対面の人とでも自分たちでチームビルディングをやってから協同で問題解決を始められるようになる,というのが上級編です.毎年夏に実施しているリーダーシップ・キャラバンでは,全国の大学でリーダーシップ教育を受けた学生が集まって,初対面同士でグループを組んで短期PBLを行ない,自分たちが上級になりつつあるかどうか試せる仕掛けになっています.このとき「権限によらないリーダーシップ」についての共通理解があるとないとでは,おそらく生産性にも関係性にも天と地ほどの差がありますね.例えば新卒採用選考のグループディスカッションではそういう理解がなくリーダーシップはドミナンスのことと思ってやたら仕切ろうとする学生がまだ多いと思われます.さすがに採用側はそうではなくなってきていると思いますが.

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2019年9月23日 (月曜日)

権限ある人が「権限によらないリーダーシップ」を学びに来る

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2018年12月24日 (月曜日)

なぜ質問会議は適応的課題の解決に向いているのか


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2018年12月22日 (土曜日)

適応的課題とリーダーシップ,質問会議,コーチング,最小3要素など

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2018年12月 3日 (月曜日)

環境整備→同僚支援→相互支援

2015年の論文(「新しいリーダーシップ教育とディープ・アクティブラーニング」,松下佳代編著『ディープ・アクティブラーニング』)で,「環境整備」としてデビューしたリーダーシップ最小三要素の三つ目は,その後立教BLP/GLPのSAたちと行った春のキャンプで「同僚支援」に変更しました(2015年? 2016年?).

そしてつい先週,ゼミ生のアイデアで,「同僚支援」は,「支援してやる」ものではなく「支援し,支援を求め受け取る」ものであることを強調するために「相互支援」に変えようかと思い付き,早稲田の授業では昨日から「相互支援」にしてみました.

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2018年6月 6日 (水曜日)

パートタイム・リーダーシップ開発者のすすめ

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2016年8月21日 (日曜日)

高校リーダーシップ教育への新しいアプローチ

昨日の立教リーダーシップカンファレンスの最後に、「リーダーシップ教育の今後10年」と題して結構クレージーな未来図を提示したつもりだったけれど、会場の反応は「え、そんなにクレージーでもないけど?」が多かった感触で、かえってこっちが驚いたというか、励まされました。そのなかでも言いましたが、高校には、現状のままでも、体育祭・文化祭・合唱コンクール・部活など、顔なじみのメンバーでおこなえる初歩的なリーダーシップ練習場面の宝庫。そこに中間振り返り・最終振り返りを導入して、リーダーシップ向上に役立てるのはすごく魅力的なプランですよね。高校側としても、何のためにそういったイベントや部活があるのかについても「生徒全員のリーダーシップ向上のため」という明快で説得的な目的設定ができちゃいます。振り返りを促すための要員は、各高校にコーチング(など)ができる教員か外部スタッフが少人数居れば済むのじゃないでしょうか。クラスや部を巡回して短時間の振り返りセッションをおこなって、改善計画を共有するよう促せばいいのです。
 ここ三年くらい私が言ってきたように、正課授業内でアクティブ・ラーニングをせっかくやるなら、ついでに「君らが今日発揮したリーダーシップを教室外でも発揮してごらん」と促す形でリーダーシップ教育を始められますよ、という方法もいいですが、逆にこうした正課授業外でのリーダーシップ向上から始めて、そこで身についた生徒のリーダーシップを正課授業クラス内のアクティブラーニングで発揮してもらうというアプローチもなかなか魅力的だと思います。
 10年で多くの高校でこういったリーダーシップ教育が行われるようになって、大学に入学する頃には、同級生のなかならばリーダーシップを発揮できるような1年生が続々入学するようになる。そうしたら大学のリーダーシップ教育はどうするの?という心配もついでにしちゃいましょうか。大学のリーダーシップ教育にもまだまだ仕事があります。例えば、(1)面識のない人同士や、上司・先輩に対して発揮するような、より上級編のリーダーシップの練習、(2)他者のリーダーシップの開発や組織開発の練習、(3)高校まででリーダーシップをつけそこなった人のセカンドチャンスの提供、等をすればいいんです。Is this crazy?

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2016年7月17日 (日曜日)

LD発、OD経由、FD行きの旅

 明日のワークショップの準備をしていて思いついたことがある。(1)いつも職場や学校で顔を合わせているメンバーでフィードバックし合いながらリーダーシップ開発をおこなえば、それは自然な形でOD(組織開発)になる(アクション・ラーニングも同様)。ふだん会わない人とリーダーシップ開発をおこなえば(講習会とか集合研修)その限りではない。
 (2)大学でいつも顔を合わせる学生同士でリーダーシップ開発を行なえば、それは学生の組織(学年とかクラスとかゼミとか)の開発になる。毎年続けていればそれが組織文化の形成にも影響する。
 (3)そのリーダーシップ開発プログラムを実行するうえで学生と教員の相互フィードバックを組み込んでしまえば、教員たちを含んだ学部の組織開発になる。教員たちが学生を巻き込もうとして学生に巻き込まれる形での組織開発である。実はこれが最も自然なFD(教員の能力開発)なのではないか。
 (4)つまり、「リーダーシップ教育(LD)発、OD経由、FD行き」の旅である。少し前に書いた"No OD, no FD."はこの旅の一部なのではないか。実は立教経営の12年間にBLP周りで起きてきて、いまも起きている最良の部分のエッセンスはこれじゃないか。

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2015年10月24日 (土曜日)

Virginia Tech honors residential program (その1)

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Virginia Techで、residential honors programの取材。メリーランドはhonorsではなかった(巨大なhonorsが別にある)のだが、Virginia Techではいくつかあるhonors programのうち、最も組織化が進んでいるらしいところを見せてもらった。午前中2時間まるまるかけて担当職員さん3人に、予めこちらが用意していた質問をもとにディスカッション。午後はディレクター(知り合い)と学生に室内を案内してもらったり、私が学生と教職員40人ほどの前で講演して質疑応答。そのあとお茶の時間になり、夕食まで一緒に過ごしてしまった。土曜は、Virginia TechとDuke Universityのアメリカンフットボールの試合があるので、写真のようなマルーン(えび茶?)Tシャツをもらった。明日の試合に着て来いというのである。で、今朝これを来てホテルの廊下を歩いていたら、同じTシャツを来た人に何組にも会い、”See you at the game.”と言われた。”honors”という文字が目に入ったのか、敬礼する人もいた(笑) 大学全体のhomecoming day(同窓会)の週の最後の行事なので、卒業生たちがゲームを見がてら泊まりがけでやってくるらしい。おかげで私は大学そばの宿をとれず、空港近くのホテルなのだが、そこにも卒業生がたくさん泊まっているようだ。キャンプ用品みたいなキャスター付き保冷箱に飲み物や食べ物を入れて、ゲーム前に芝生でピクニック(tailgating)するのも恒例らしい。

で、residential honors programだが、learning communityを作り維持するには上級生の役割が決定的という点では、教職員も学生も意見が一致していた。この点はメリーランドと同じ。1-2年生が中心で、1年生は特に、他人と同室になるのが生まれて初めてな人が8割以上という話なのでナーバスにもなるだろうし揉め事や相談事も多い。honorsの場合はその傾向がさらに強いとも職員が言っていた。しかも、honors同士で集まって生活することの意義を、honorsの学生自身が一番痛感しているのが印象的だった。もともとこのキャンパスは人種・出身国の多様性が低い(大半が白人、一部アジア人)ので、同じ学部同士で同居していると同じバージニア州出身、白人同士、同学部、といった組み合わせになりがちなのである。ここのhonorsの場合、全学部から集まってくるので、違う分野同士で強みを発揮し合うという、リーダーシップ醸成についても良い環境であるようにも思えた。honors courseの設置自体が困難な大学が日本では多いかもしれないが、もし設置するなら全学部混ぜて同居させて、コアになる(リーダーシップなどの)ヒューマンスキルのコースを付ける、というのは多様性を増し学びを増す有力な方法であるかもしれない。

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