カテゴリー「05b. Active Learning」の57件の記事

2020年5月16日 (土曜日)

双方向ライブ型オンラインのリーダーシップ開発授業開始

 今週は早稲田で「リーダーシップ開発:理論とスキル」(水5-6限)と,「他者のリーダーシップ開発1」(金5-6限)が揃ってオンラインで始まりました.どちらも双方向ライブ型で,Zoomのブレイクアウト機能を頻繁に使ってグループワークと全体共有を繰り返すという,これまで早稲田で4年間(私自身はその前立教でも11年間)やってきた対面型の授業をそっくりそのままオンライン化する試みでした.3月の早い時期に「新学期開始は5月連休明け,オンラインで」という大学全体の方針が明示されていたので,教員の皆さんやTACAとずっと覚悟を決めて準備してきた甲斐があり,ほぼ事故はなく,まずは大成功でした.

 個人的に大収穫だったのは,「Zoomのほうが自己開示しやすい気がする」という学生に複数出会えたことです.聞き取りやすいとか分かりやすいじゃなくて,「自己開示しやすい」ですよ? 安心安全な環境を作る工夫をさまざま行なってきた成果でもあるのですが,これにはすごく将来性を感じます.コロナが明けても来年度以降フルオンラインを何クラスか残したり,ブレンド型を試したりしてみたいぐらいです.

 その他,技術的な点を含めて気づいたことを3つほど.

 1) 3月中から個人的にZoom飲み会が続き,その経験から(笑),Zoomでの授業に参加する学生の通信環境が非常に重要であることにはすぐ気づいたので,受講生に一斉メールでGoogleFormの通信環境アンケートを行ない,返事のない受講生には個人メールを送り,コンサルティングもしました.大きな出費を強いないように心がけましたが,最初から光回線+Wi-Fiのある学生が大半で,問題は家庭内でWi-Fi状況が悪い(ルータから遠い,5GHz帯に設定してない等)とか,同じ時間帯に家族と容量を取り合っているとかが主な問題でほぼ解決可能でした.また,4月中から顔合わせを兼ねたZoom接続練習会を任意参加で開催したのも効果があったようで,おそらく他のオンライン授業の準備にもなったのではないかと思われます.

 2) 授業の前後の受講生への連絡はSlackで,授業本体はZoomで,受講生がZoomに入れなかったり誤操作で退場してしまった場合などのサポートはTAやCAがLINEでやっています.もともと去年からSlackを採用したのはLMSに比べていろいろな点で学生の自発的な発信に向いているからですが,今回はLMSは想定以上の混雑で止まったりしていましたからなおさら正解でした.

 3) 授業中は,私は立場上,全体を見る必要があるので,水曜は3クラス12グループに3台を同時に繋いで学生たちの中に入ってみたものの,3つ同時に追いかけるのは至難.2つなら片方をスピーカー,もう片方を片耳ヘッドホンで聞いてチラチラ見ながらフォロー可能.グループワークに介入するときはチャットを使うのが意外に有効のようでした.


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2020年1月19日 (日曜日)

またもやPBLの置き場所について

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(写真は冬クオータのクライアントであるaumoの中村社長を迎えてのセッション)

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2019年12月28日 (土曜日)

早稲田LDPにおけるアクションラーニングの意義

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芝浦工大SCOT見学

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2019年12月18日 (水曜日)

PBLの置き場所その後

2006年4月から2019年3月まで,最初の11年は立教で,最近の3年は早稲田で(和が合わないのは2016年度は両方で統括していたからです),リーダーシップ教育科目群の最初にPBLを配置してきた経緯,そして2019年度からそれを変更して「理論とスキル」を学んでからPBLに入るようにした経緯は既にここでも書きました.

その後,春夏で1回転(理論とスキル→PBL)し,今は新しい受講生で秋冬の2回転目で,冬のPBLに入って3週目です.感覚での話なのですが,教員もTAもCAも一致したのが,昨年度に比べてPBLで本気を出すのが早いように見える点です.昨年度までは,8週のうち本気を出すのが5週目か6週目なのが常でした.

どうしてそう変わってきたかを考えると,一つには,理論→実践という自然な順番だからであるという議論がありえます.しかし実践のイメージがわかないうちに理論を教えても学ぶところは少ないので,少し実践してから理論を学んだほうが沁みるように分かるという議論もあり,私たちもそのほうがよかろうと考えて13年間は先にPBLを行ってきたのでした.これら両方のやりかたがあるという議論は,学習目標がリーダーシップであっても,実習・実践が可能な他の目標(例えばスポーツや化学)であっても共通でしょう.

この他に,リーダーシップ教育固有の理由はないでしょうか? 可能性があるのは,「理論とスキル」の8週間のなかにグループワーク・ペアワークが頻繁にあり,コーチングも含まれていたので,クラスメンバーの関係性が向上し,安心安全の場が作られていたことです.これを検証する一つの方法は,春の「理論とスキル」の受講生の一部が,夏のPBLではなく冬のPBLのクラスに入ったり,秋の受講生が翌年度夏にPBLに入るようなことが発生すると,メンバーが変わるわけで,それでもPBLがスムーズに回るのならば,特定個人間の関係性ではなく関係性そのものを構築する個人個人の能力があがったり,その組織の文化になりそれが伝承されていることになります.

さらに進んで,初対面の人とでも自分たちでチームビルディングをやってから協同で問題解決を始められるようになる,というのが上級編です.毎年夏に実施しているリーダーシップ・キャラバンでは,全国の大学でリーダーシップ教育を受けた学生が集まって,初対面同士でグループを組んで短期PBLを行ない,自分たちが上級になりつつあるかどうか試せる仕掛けになっています.このとき「権限によらないリーダーシップ」についての共通理解があるとないとでは,おそらく生産性にも関係性にも天と地ほどの差がありますね.例えば新卒採用選考のグループディスカッションではそういう理解がなくリーダーシップはドミナンスのことと思ってやたら仕切ろうとする学生がまだ多いと思われます.さすがに採用側はそうではなくなってきていると思いますが.

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2019年10月30日 (水曜日)

ILAオタワ大会

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2019年9月23日 (月曜日)

権限ある人が「権限によらないリーダーシップ」を学びに来る

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2019年8月 7日 (水曜日)

PBLの置き場所

リーダーシップ開発の春夏クオータ(s)全16週終了. 実は昨年度秋冬と比べて大きな変更があった.その変更は,2006年度に立教大学でリーダーシップ教育を始めて以来のものとも言えるので,その意味では12ないし13年ぶりの転換でもある. すなわち,まずプロジェクト型学習(PBL)を行なう学期を経験してもらってから, 次の学期でスキル強化に集中するという方式をずっととってきたのを,逆転して,まずリーダーシップのスキルを少し学びリーダーシップについての知識も得たうえで, 次の学期にPBLを行なったのである. そのように転換したきっかけは, 昨年度秋冬に受講生の不満が非常に高まったことだった. 受講生に不満があっても結果として学びが大きいのであれば不満のたまる時期があっても目をつぶりたいところなのだが,教員よりも受講生に距離の近い立場にいるTAが受講生からの苦情・不満に対応する仕事があまりに大変になった. 受講生はリーダーシップ初心者なだけに「不満を提案に変える」ことはなく,「不満は苦情としてぶつける」になりがちなのでなおさらである.

もともと2006年頃にPBLから入ることに決めたのは, その授業枠が「基礎演習」と呼ばれるもので, 専門科目を受けるころに必要になりそうな知識やスキルを1年生の前半に予め教えるという一見もっともな科目設定だが,どの大学でも開講してみると学生ばかりか教員にも不人気な科目だったからである.新しい学部を作るというのに,他の大学で軒並み不人気なものをそもままの形で導入していいものか.学生側に不人気である原因の一つは,半年先か一年先かに使う(かもしれない)知識(Officeの使いかた,図書館の使い方,レポートの書き方等々)を今詰め込まれることに納得がいかないことと思われた.知識やスキルについても,在庫ゼロ,Just-in-timeの供給が理想なのである.

そこで,1年前期をまるまる使う企業連携プロジェクトを中心に据え,週ごとに必要になる知識やスキルをタイムリーにインプットするという方法をとったのである.しかし,PowerPointの使い方なら初めてのプレゼンテーションの2週間前に教えれば身が入るからちょうどいいのだが,リーダーシップとなると,基本の基本をまず講義で解説することはできたとしても,目標設定→経験→振り返り→一般化といったサイクルを何度も回すことはできないので,最初の学期については「経験」重視のフェーズにならざるをえない(と当時は考えた).そして「経験」重視の学期のあとにリーダーシップスキルを正面から開発する学期を置くほうがよい.そういうわけで,立教大学でも早稲田大学でも,12-3年ぐらいはこのパターンで行なってきた次第である.

この「経験」重視の学期では,リーダーシップそのものについての学びが初歩的段階なので,リーダーシップについての(あとから見れば)幼稚な失敗もしやすい.ところが自分がそういう失敗をする(させられる)を我慢できない学生が増えてきた印象がある.正解を教えてくれればいいのに教えずに失敗させるのはフェアでないという苦情すら来る.そういう不満は前からあったのが,表に出てこなかっただけなのかもしれない.ともあれ今年度はがっちり1学期(クオータ)分,プロジェクトに必要になる(と納得しやすいような)リーダーシップ・コーチング・論理思考のインプットを行なってから問題解決プロジェクトに入るように逆転させたのである.その結果の解析はこれからだが,学期終了直後の手応えは上々である.逆転したことのマイナスがあるのかもしれないが,そうだとしてもクオータ制はマイナスを相当に緩和しただろう.4-7月にインプットして,アウトプットするのが9月以降ではやはりjust-in-timeとはほど遠い.クオータ制であれば4-5月にインプットし(来月使うよ使うよと予告を続けながら)6-7月にアウトプットできるからである.

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2019年3月11日 (月曜日)

カンザス州立大訪問記(9/10)質問会議と総括

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最終日午後は,Leadership Studies所属ではないが関連組織でつながりの深い職員さんたち5人とTA一人の合計6人で質問会議を2セッション行なってもらいました.時間の制約が厳しかったのですが,さすがに職員さんたちの持ってきてくれた問題は質問会議向きの良問で,議論は白熱しALコーチ(私とKerry)は何度も臨時介入をしました.メンバーの飲み込みは早くて学びも深く,最後の感想共有では「コンテンツに一切介入しないALコーチが,生産性向上に貢献できているのは驚きだ」という初心者とは思えない感想も聞かれました.また,ただ一人学部学生から参加した女性(写真左から二番目)も,目を見張る質問力で大活躍していました.(続く)

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カンザス州立大訪問記(8/10)Faculty meeting

spring break前の最終日である金曜午前中にfacuty meetingで私たちのこれまで13年間のリーダーシップ教育の展開について話す機会をもらえました.参加者はLeadership Studiesの教職員の大半です.

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