カテゴリー「02j. 日本」の7件の記事

2018年9月10日 (月曜日)

札幌出張中に地震に遭う

Facebookのタイムラインに書いたものを日付とともに再録し,最後に簡単な考察というか観察も加えました.

9月6日 3:47
0300過ぎ,新札幌駅近くのホテルエミシアの18Fにいてかなり揺れました.携帯でみた速報によると場所により震度6+,自家発電があるのか室内灯が一つついてますが,テレビやWiFiは落ちています(北海道電力の停電情報サイトにはアクセスが集中しているのかページ自体が表示されません).窓から外を見ると近辺のビルの灯りはかなりついています.水は出るのでペットボトルに水を入れ,着替えて靴を履いて非常口を確認して,パソコンからモバイルバッテリに充電しながら荷物をまとめています.部屋と非常口のドアは開くことは確認済み.数秒「火事です」というテープ音声が流れたのですが,すぐ止まりました.ホテルからの放送等はまだありません.他に何かすべきことはありますかね.
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2017年9月11日 (月曜日)

8週間で「学習する組織になる」には?

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菅平でのゼミ合宿で、これから1年どういう勉強をしていくのかを相談しました。予め35期生と私が素案を作っておいて、それを36期生(の候補者)に提示して議論してもらうという形です。もともとこのゼミは「他者のリーダーシップ開発」という題名がついていて、受講生は自分のリーダーシップ開発は既にある程度勉強していることを前提に、自分以外の他者にリーダーシップを発揮してもらうにはどうしたらよいかを学ぶことが目標になっています。

組織やグループのなかで、ある一人がリーダーシップ行動をとれば、それに影響され支援されて他の人も成果をめざして行動し始めるというのが、リーダーシップのプロセスそのものです。それでも、最初に動いた人といつもあとから動く人とでは、最初に動く人のほうにより多くのリーダーシップがあると言えるでしょう。目標共有がしっかりなされている限り、皆がそういう人であるほうがそのグループや組織は生産性が高くイノベーティブである可能性も高まるでしょう。その意味で、「他者のリーダーシップ開発」は、教員やTAのためのリーダーシップ教授法ないしリーダーシップ習得支援法であるのはもちろんですが、教員でもTAでもない人が、グループや組織のなかで皆にリーダーシップをもっと発揮してもらう方法を学ぶことでもあります。これはリーダーシップ最小3行動の「同僚支援」の上級版に相当するとも言えるかもしれません。

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PBLとしての質問会議

講師として招かれて、ゼミ生6人を同行した昨日のFレックス(福井県大学連携プロジェクト)合宿研修会では、質問会議をいつも以上にPBLの中核にはっきりと据えてみました。ふつうリーダーシップ教育は、「リーダーシップ目標を設定して宣言する→リーダーシップが必要な環境に身をおいてリーダーシップ行動を試みる→終わったら周囲からのフィードバックを受けて、振り返る→次のリーダーシップ目標をたてる(以下繰り返し)」というサイクルで回していきます。
この、「リーダーシップが必要な環境」として、高校や大学なら文化祭や部活、さらに数週間の課題解決プロジェクト、企業なら日常業務や横断プロジェクト等を利用できます。ところが、2-3時間程度で完結しなくてはいけないワークショップですと、時間の制約からグループに分かれてゲームをしてもらうことが多かったのですが、ゲームですと、頓智的要素が必要なことが多く、リーダーシップ行動が見えにくい(他のものの陰に隠れてしまう)うらみがありました。今回講演部分と併せて5時間いただけたので、ここに質問会議を入れてみました。

質問会議であれば、例えば「誰もしていない質問をしてみる」、「黙っている人に問いかけてみる」、「問題再定義で『不同意』という」、「問題提示者が自分の初期の問題設定を誤りを認めて、斬新な再定義を言い出す」等々、典型的なリーダーシップ行動を、少し時間をかけて考えたのちに自分のペースで発揮できるのです。そして、セッションのあとのグループ内の振り返りだけでなく全体共有でも、皆さんがいま経験した会議のなかでリーダーシップ行動があちこちにあったことを確認し共有するようにしました。この工夫によって、リーダーシップ開発としての質問会議という考えが皆さんの腑に落ちたようです。

もちろん、質問会議に適した問題(技術的問題ではなく適応的行動が必要になる問題)を用意する、参加者5-6人につき一人の熟達したコーチを用意する、といった周到な準備が必要なのですが、充分な準備時間と主催者のかたがたの熱心なサポートがあったおかげで理想に近い形で実現できました。立教大学と早稲田大学で始まった「学生ALコーチ認定制度」の成果で、認定コーチ4人と認定受験準備中の2人、あわせて6人の学生に同行してもらいました。Fレックスの皆さん、そして学生コーチの皆さん、ありがとうございました。

Fレックス合宿研修会のチラシをダウンロード

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2016年6月11日 (土曜日)

大学教育学会@立命館大学大阪茨木キャンパス

6月11日(土)に、大学教育学会シンポジウム(立命館大学大阪いばらきキャンパス)で行なった講演のスライドです。

「LeadershipEducationGenesis.pdf」をダウンロード

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2014年8月19日 (火曜日)

APSSA総会@京都

同志社大学で開かれたAPSSA総会に参加してきた。環太平洋地帯の大学で、学生部のように学生を支援している教職員(職員のほうが多そう)の集まりである。アメリカの多くの大学のStudent Affairsがリーダーシッププログラムを持っているように、環太平洋地帯でも同様の大学が多そうだ。

中国の武漢にある大学(全国トップ30に入る超優良大学)のインターンシップの話を聞いてたまげた。インターンシップの授業は、正課(つまり単位つき)で、授業は本採用の選考過程そのものとして使われる。教員も企業から来た特定企業の人である。つまり大学は、特定企業に、単位認定権も成績評価権も渡してしまい、場所も時間帯も貸すのである。大学は給料や待遇のいい「特定企業」をたくさんインターンシップ授業担当企業として引っ張ってくることで学生に就職機会をアレンジすることを就職支援活動の柱とする。学生は内定が決まればこのインターンシップ授業を途中でやめていいが、決まらなければ数学期受け続けることも可能。これほど徹底したというか、柔軟な「授業」は、日本や欧米の普通の大学ではまず考えられないのではないか。

武漢の別の大学の学生部長のプレゼンテーションである。全寮制の中国の大学全てにあてはまることらしいが、classと英訳される「班」は、むしろ日本の小中高の「学級」に近い。寮でも一緒という意味ではそれ以上である。入学時に専攻別に30人ごろに決められ、四年間続く。専攻の授業もこの単位(xいくつか)で受ける。(この班が学年全部集まると「班級」になる)この班単位でStudent Affairsのサービスも受けるので、それぞれの班にStudent Affairsのアドバイザー(プロのカウンセラーではないが職員)がつく。その職員たちのトップが学生部長Dean of Student Affairsということらしい。この方式が学生の状態をモニターするのにも有効であるという。オーストラリアからの参加者から、「その班を嫌いになった学生が居たらどうする?」という質問があったが、班の選択や変更の機会はないという答えだった。

翌日午前中はフィリピンとマレーシアの大学のリーダーシッププログラムのプレゼンテーション。特にマレーシアのほうは力がはいっていて(学長じきじきの指示で5年前に作られたらしい)、目指しているリーダーシップは我々と同じく世界標準のリーダーシップで、主催は学生部。学長は「2016年までに、Top Emplyer’s Top Choice of Universityになる」という明確で後に引けない目標を打ち出しているらしい。Liberal Artsの中にも前からリーダーシップ科目があった(これも凄い)が、それは教室内のものが中心で、学生部のほうは教室外・学外での応用(つまり補助輪無し)が中心という役割分担のようだ。日本の中で、リーダーシップ教育はウチの大学の特徴なので他には波及してほしくないなどとケチな考えでいるとアッというまえにこうした大学に負けてしまう。日本全国の大学・高校でリーダーシップ教育をおこなって国内でも海外でも切磋琢磨するという考えが必要なのだと思う。

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2014年3月15日 (土曜日)

大学コンソーシアム京都・FDフォーラム

 パロ・アルトから帰って時差ボケのまま、2月22-23日の大学コンソーシアム京都・FDフォーラムに行ってきた。FD系の催しは関西が多いなと思っていたら、やっぱり「西高東低」だそうで、京都は、今回のコンソーシアムと、もう一つ京大の京都大学高等教育研究開発推進センター、その二つが特に影響力が大きいのだそうだ。東京なんて100人だって集客に困ることがあるのに、今回のフォーラムは1,000人規模だ。たぶん大学教育を改善しなくてはいけないという危機感が東京より強いのと、きょう聞いた説では、ネットワークづくりに関する京都の人たちの熱心さが桁違いなのと、両方らしい。昨日は600人会場と300人会場の並行開催という、東京では考えられない規模の「お祭り」だったが、きょうは50人規模の分科会。こういう場合、どっちか一日ならば分科会のほうが絶対面白いと思う。敢えてBLPそのものを話題にしない「ライティング指導」の分科会に行ってみた。非常に刺激的だった。
 分科会午前中は、一般教育、専門教育、キャリア教育の三つの分野で、日本語ライティングについての授業実践の優れた実践報告。三者三様に非常に面白かった。午後はライティング指導の授業設計をしなさいという課題で教員4人のグループワーク。きょうの分科会では私はBLPのことはほとんど話さず「卒論を書くゼミ生が年々減っていることに悩んで東京からやってきた一教員」として参加した。面白いメンバーに恵まれてユニークな授業・研修設計プランができた。「学生が卒論を進んで書くようになる1泊2日研修」という、9つの班の中でも最も長い(メンバーの一人によると「ライトノベル風」の)題名だった。卒論についての書かされている感、書かずにすむなら書きたくない感を一掃する合宿研修でござる。当然うちのゼミで開催することも念頭において設計(たぶん皆さんそうだったはず)。
 対象は前期または夏休みに3-4年生合同。(1)まず集合直後に「私はなぜ卒論を書くのか」を600字くらいで書いてもらう。おそらく公式答弁感、模範解答感満載で、よく読むとしぶしぶ感もチラ見える文章だろう(笑) それを相互閲覧とフィードバック。(2)そこでOBOGに登場してもらって、自分が企業で企画書を書くときに文章作成訓練をしておいてよかった、文章を作成できる自分だから大きな仕事が回ってきた、あるいはしてなかったから慌てた等々という話をしてもらう(こういうロールモデルは、たぶんあまり苦労しなくても見つかる)。(3)その後簡単な文章作成指導で文章が少しうまくなるというsmall stepを経験してもらう。卒業生が在学生の文章を添削というのもいいかも。(4)最後に再び敢えて最初と同じ「私は何故卒論を書くのか」を書いてもらって、最初の自分の文章と比較し、ピアレヴュー。
 4年生が納得して長い卒論を書くようになればそれは3年生にも伝染するし、目先のことで言えば3年生はエントリーシートも楽勝で書けるようにもなる。さらにライティング指導はBLPで書く「リーダーシップ持論」の書き方にも繋げたい。
 きょうの結びに午前のキーノートスピーカーの一人だった山本啓一さんが言っていた「今日の9つの班のプレゼンはみな学生が自分の経験を社会や歴史につなげるという方向で共通していたが、これは実は教養教育が本来目指していたものだった」には全面的に賛成。また「日本人に日本語を教える日本語教育は、専門家が居らず、みんな素人」という話にも励まされた。リーダーシップ教育の一部としても可能だろうし(既にBL1/3-Cには取っ掛かりがある)、あるいはリーダーシップ教育の次に、必要なら場所を変えて、日本語ライティングのアクティブラーニング設計」も面白いかも。

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2012年2月19日 (日曜日)

山形で合宿研究会

 粉雪の舞う山形での学会(合宿研究会)終了。参加人数20-30人くらいで、特定の研究テーマについての議論やスキル向上を目的について毎年開かれる会で、今回は「海外の学会でプレゼンする」ための練習。数カ月前のエントリーから当日のプレゼンまでをカバーしており、やりかたについての講義を聞いた直後に実際に各自当日のシナリオ(発表原稿)を作りプレゼンし批評しあいコメントをもらう、という極めて実践的な内容だった。学生時代にはそういう訓練を受けていないので今まで我流でやってきたが、今回のようなトレーニングをもっと早く受ける機会があればよかった。EAPを学部学生のときに受けられる経営学部生がうらやましい。  初日が終わったところで懇親会があった。普通、学会や研究会のあとの懇親会というのは、「おつかれさま」という意味もあるのだが、今回は翌朝一番から各自プレゼンしなくてはいけないので、「おつかれさま」どころか、講義で仕入れたノウハウに基づいて自分のスライドや原稿を直すために皆早く宿に戻りたいので、どちらかというと懇親会は翌日のセッションで遠慮無くコメントしあうためのアイスブレーキングの意味合いがあることにきづいた。  ただ、私を含め年長組は(経験上、地元の美味いものがあるに違いないと思っていてw)ついつい二次会に行ってしまい、私は翌朝早く起きてスライド直しした。7月のバージニアと10月のコロラドで学会発表があるのだが、まだ論文は影も形もないため、11月にホノルルで行なったワークショップのイントロ部分を使ってみた。インタラクティブに行おうとするときにはスライド一枚あたりの時間を多めに見込まないといけないことや、ワークショップのイントロ部分だけを使うときにもイントロだけを聞いた人が何を学んで欲しいかをこちら側から明示しなくてはいけないこと等を指摘された。二番目の点はまったく盲点だった。  明日は別の研究会が終日ある。そちらは日本語だが、比較的少人数で相互批評がある点は共通している。秋のロンドンでのリーダーシップ学会が多人数のわりにフレンドリーで建設的なのにも驚いたが、今回の少人数ワークショップ的な研究会も非常に良かった。大規模学会の大きな部屋でのプレゼンとは別の魅力がある。

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